Steamゲームレビュー

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Saber Interactiveによる災害復旧シミュレーションの新作「RoadCraft」を現在開催中の「Steam Nextフェス」にて観察する

「これは考えてきたな」と思った。Saber Interactiveによる新作「RoadCraft」のことだ。このゲーム開発スタジオというと悪路走行シミュレーター「MudRunner」「SnowRunner」の印象が強い。むしろその後リリースされた「Expeditions: A MudRunner Game」は自然科学を車を駆使して追求するタイプの学術系オフロードという新境地を切り開いたかのように見えたがこちらはあまり評判が良くない(私も買ったがあまりやらずままである)。これには理由があると私は思う。「MudRunner」「SnowRunner」は何といってもシンプルだった。悪路にハマりながらもそれを克服し”物資を届ける”というシンプルなゲーム性が高く評価されていたのだ。操縦する車が池ポチャ沼ポチャするたびにプレイゲーマ自身がなぜかその車両のようにゲームに沼ってしまい妙な中毒性があった。コンチクショーと言いながらもやり続けてしまい物資搬送のミッションひとつひとつをクリアする度に妙な大きめな達成感があった。だからこのゲームはレビューア好評の元IPのDLCまでリリースされ続けている。Sabe...
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「Among Us 3D:VR」〜「Among Us 3D」IPファミリーとしてリリース予定

VRヘッドセットを必要としない3D版「Among Us」〜「Among Us 3D」〜のリリースがSteamページにて発表されている。2025年後半にリリースとのことだ。既に体験版もリリースされている。イマイチメジャーになりきれなかったVRバージョンの「Among Us」〜「Among Us VR」〜は今後「Among Us 3D」IPファミリーに加わる予定。簡単に説明すると「Among Us 3D」はキーマウorパッドコントローラーで操作するバージョンをいい「Among Us 3D:VR」はVRヘッドセットで操作するバージョンのことをいうようになる。注目しておきたいのはこのVR版が3D版とのクロスプレイに対応するとの報があることだ。つまりオリジナルの「Among Us」とのクロスプレイは対応しないものの「Among Us 3D」IPファミリー間〜「Among Us 3D」と「Among Us 3D:VR」のこと〜ではクロスプレイに対応するらしい。これは珍しい編成だ...と私は思った。普通クロスプレイに対応しないのはVRゲームゆえの特性であることが多い。ただし「Among Us 3D」...
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和製ジャンプクライミングアクションゲームの新鋭「Jumpお前+」 Switch/Steamでリリース

ジャンプクライミングアクションゲームの新鋭「Jumpお前+」がSwitchで2025年2月13日・Steamで2025年2月27日それぞれリリースされた。このゲームは出自がいまいち不明な同ジャンル(であろと思う)ゲーム「Jumpお前」(「みんなで空気読み。4」に収録されているミニゲームらしい)のパワーアップバージョンだという。開発したのは東京都品川にそのHQを置く多数のミニゲーム系のゲーム開発で知られる株式会社ジー・モード(社長:加藤征一郎・資本金:1億円)。そのHPを見る限りわかるのはこの会社が様々な大手中堅IT企業と取引をする敏腕な法人のようなこと。アイデアベースに優れたタイアップ作品をいくつも世に出しているIT系ものづくりのコンビニのような会社と表現するのがいいだろうか。本題に入ろう。今日日Steamでも配信が始まった「Jumpお前+」は「Jump King」などを祖先に持つジャンプ系苦行ゲーム。プレイヤーは猫となりひとりもしくは救済制度のあるふたり環境でプレイすることとなる。操作は例のごとくジャンプと左右横移動のみの三ボタン式のゲームとなっている。ジャンプの高低はジャンプボタン...
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Steamにおける最高のゲームタイトルのうちのひとつ「Star of Providence」大型アプデとともに日本語が実装

Steamにおける最高のゲームエンターテイメントタイトル「Star of Providence」に日本語が実装されたという。Steamerのnanoiさんがスクショとともにこの様子を報告している。同氏によれば"言語に日本語がある しっかりとした翻訳で会話も問題なくて良いね :)"とのことだ(上述のURLより)。未だにSteamページにはローカライズの対応項目に日本語が入っていないが事実上実装されているとみていいだろう。この決定はおぼろげながら事前に発表されていたもので本編の無料大型アップデートとともに何らかの日本語実装の動きが見て取れるのではないか?と予測・察知していたSteamerは数人いたようだ。ゲーム「Star of Providence」はTeam D-13によって開発された傑作ローグライクルームクリアリング型シューティングの白眉。ユーザー評価も凄まじく高く本記事が執筆されている現時点で95%以上の高評価(最近のレビュー&すべてのレビューともに達成!)を得ていて総評として”圧倒的に好評”レビューを集めている。長らくその元タイトル名称は「Monolith」とされていたが商標のから...
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SteamでリリースされたローグライトFPSに思うところを全力でまとめてみた

ローグライトFPSというゲームジャンルを語るにあたり私なりにこれらのゲーム群をプレイし尽くしてきたつもりだ。結論から言うととても期待できそうだがまばらなタイトルもまた多いジャンルということとなる。現時点でSteamでローグライト&FPSのダブルタグが付いているゲームは300前後あるので全てをプレイできた訳では無いがかなりの数を当たってきた(という自負はある)。ローグライトFPSの中でも間違いなく一番有名なのが「Gunfire Reborn」だろう。動物系のポップなデザインを持っているゲームだがその実ハードなCoop-FPSという印象を私はプレイして感じた。文句の付けようのないエンタメ性を持っているFPS。「FPS・Roguelite・RPG内容を備えたアドベンチャーレベルのゲーム」(Steamより)を謳っているがその言葉通り本格的なFPS。脱出系FPSとして知られるローグライトFPS「SULFUR」は神ゲー兼クソゲー(笑)であることはゲヲログでも指摘済み。序盤は良いんだが終盤尻つぼみになってしまっている感は否定できまい。ローグライトゲームにありがちなこのシステム設計上のトラップはゲヲロ...
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私が「ENDLESS Legend 2」に期待を寄せない理由

Amplitude Studiosの「ENDLESS Legend 2」のEA配信の報が今年2025年になって入ってきた。世間では傑作・良作の類として知られているシリーズらしいが私はこの4Xゲーム「ENDLESS Legend 2」には全く期待を寄せていない。このゲームはエンドレスユニバースという世界観を他のAmplitude Studios製のゲームIPと共通項に持つゲームシリーズの一遍である。そこを踏まえ説明しながらなぜ私が人気作とされているシリーズの最新作である本作に全く期待していないのかご説明しよう。まず前述したようにこのゲームはパラレルワールドともいうべき世界観で作られている(この背景を彩る世界観のことをエンドレスユニバースと呼ぶ)。物語の背景として共通しているのがかつて世界で栄華を放ったエンドレス文明の存在だ。この文明が崩壊し世界中にエンドレス文明の余韻が散点在しているというのがAmplitude Studios製のゲームIPの最大の特徴である。例えばこのエンドレスユニバースは同Amplitude Studios製のタイトル「ENDLESS Space」もっと遡ると「Dun...
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FPS「Killing Floor」シリーズはなぜ魅力的なのか?

Tripwire Interactiveが人気FPSシリーズ「Killing Floor」の最新作「Killing Floor 3」のリリース時期を発表した。リリース日は今年2025年の3月25日になるという。足かけ15年以上にわたって愛されているゲームシリーズがどれだけ高評価作なのかはそのSteamページを見ればわかる。例えば既存の「Killing Floor」「Killing Floor 2」はSteamストアレビューにて未だに高いユーザーレビューを構成しているのだ。(以下画像はそれぞれのSteamページから引用するが)例えば...・初作2009年5月14日発売の「Killing Floor」のMetascoreは72がついている。以下レビュー状況(Steamページより)。・第二作2016年11月18日発売「Killing Floor 2」のMetascoreは75がついている。以下レビュー状況(Steamページより)。第一作「Killing Floor」のMetascoreこそイエローライト(50–74)・第二作「Killing Floor 2」のMetascoreはグリーンライ...
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続編が期待できそうなローグライトゲームを5つ紹介する

Steam:UnderMine 22020年に発表されたローグライトの佳作「UnderMine」の続編。”謎の鉱山を探検する農民のおっさん”というゲームコンセプトは同じくして十分クオリティの高かった前作「UnderMine」よりさらにゲーム性が強化されて帰ってくる。「段違いにレベルアップしたダンジョン探索」(Steam)が可能になっていると公式筋は伝えているが具体的にどこが改善点なのだろうか?続編となる本作では主たる改良点として5点が挙げられていてその5つは次のようになっている。・協力プレイの実装二人までの協力プレイに対応し実装される。・キャラクター選択新キャラクターが登場しアンロックすることでそのキャラクター選択が可能になる。・攻略分岐点の追加新たなリージョンに加えそれぞれのリージョンにつきエリアが追加される。・「アルカナ」システムの実装キャラクターアビリティシステムとして「アルカナ」と呼ばれるシステムが実装される。・MOD公式サポートの充実MODを簡単に作ることが出来るサポートプログラムが提供される。このうち一番Hotなのが恐らく「アルカナ」システムの実装である。これはキャラクター...
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デッキ構築型ソウルライクSRPG「Death Howl」には”勝手に”期待している

The Outer Zoneが開発を担当し11 bit studiosが配給を担当する「Death Howl」に対する期待値が私の中で高まっている。あるゲームメディアが報じるところによれば「Death Howl」のゲームのジャンルはデッキ構築型ソウルライクに該当するというが見た感じこのワードでこのゲームを表現するのは間違いだろう。単なるデッキ構築型ソウルライクではなくデッキ構築型ソウルライクSRPGといった方が正しいはずだ。”デッキで進む”という意味合いで違いこそあるもののぶっちゃけ近いのは「タクティクスオウガ」や「ファイアーエムブレム」だと思う。ちなみにこのジャンルのゲーム類についてはゲヲログ1.5で既に別記事にして投稿しているので参考にしてほしい。でなぜ私が本作に期待を寄せるか?についてだが...私はこのジャンルのゲームはゲームバランスがほぼほぼ全ての要素だと思っている。ストーリーやビジュアルも優れていないとゲームに対する没入感が薄れてしまうのでこちらも重要だがそれ以上にゲームバランスはもっと重要だ。SRPGであるがゆえゲームブレイカーの要素が一つでもあると粗が目立ち戦略性に悪影響...
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圧倒的に好評ローグライト「Hades」はなぜクソゲーなのか?

2021年6月のIGN Japan記事でフリーランスゲームライターの渡邉卓也が「Hades」の問題点について伝えている。ゲヲログでも既に圧倒的に好評ローグライト「Hades」の持つ問題点は散々指摘してきたが「Hades Ⅱ」が出た今だからこそ今一度そのクソゲー性を振り返ってみよう。基本的に私は「Hades」「Hades Ⅱ」どちらもクソゲーであるというスタンスだ。そしてその理由はどちらのIPも根本的に同じだと思っている。根本的に設計思想が変わっていないシリーズものなのでそうなのだが具体的にどこがクソなのだろうか?渡邉の記事も振り返りながら書いてみたい。まず「Hades」はそのテーマ性にローグライトアクションを据えているが基本的に進行がローグライトの中にあるハックアンドスラッシュシステムである点に大きな問題がある。ローグライトアクションというものは「なにかをゲームの中に投げ入れて帰ってる答えが最適化されていてはならない」と私は常々思っている。ランダム性を楽しむので「僕の考えた最強の装備」が最初から決まっていてはダメなのである。ここを渡邉は「ランダムなのに安定を取りに行く問題」「結局のとこ...
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傑作ローグライク脱出系FPS「SULFUR」はどこがクソなのか?

傑作ローグライク脱出系FPS「SULFUR」はそのSteamでの正式販売以前から特段注目を浴びてきたゲームだ。私もこのゲームのデモ版を口が酸っぱくなるほどやりつくしたし期待感が高まるあまり発売以前から常に”これは絶対にフルプライスで買いたい!”と思ってきた。この際ハッキリ言うがリリース後その期待は裏切られたといっても過言ではない。たしかに「SULFUR」はすごいゲームだし今でもそう思っている。では「SULFUR」はどこがダメなのか?このゲームがダメな点はたったひとつだけだ。それが”高難易度”と”初見殺し”をはき違えている点である。私が提起しているふたつの要素はどう違うのだろうか?まず”高難易度”は読んで字のごとく「難易度が高いこと」を表す。ただしこの言葉はその「高い難易度の中でゲーム的にクリア可能なプレイ性があること」も意味する。そういう意において(少なくともゲヲログが提示する文中では)”高難易度”=”初見殺し”ではない点に注目してほしいのだ。つまり”高難易度”≠”初見殺し”なのである。”初見殺し”とは何か?という解説も必要だろう。これはゲームで相まみえた敵(特にボス)が「一回のプレイ...
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STGってローグライク(ローグライト)の先駆けなんじゃね?

最近STGってローグライク(ローグライト)の先駆けなのでは?って思うようになった。これには共通項となる理由がいくつかあると思う。まず初めになんといってもリプレイ性があること。これはローグライクにとってもSTGにとっても間違いなく重要な要素だ。加えて多くの一騎当千方式STGでは残機性のシステムを採用しているからなおのことリプレイ性が高い。何度もプレイして上手くなっていく要素もあるだろう。これ(何度もプレイして上手くなっていく要素)はローグライクの持つ難易度の問題とも近しい。STGは比較的高い難易度で楽しむゲームジャンルだ。「東方Project」に代表されるような弾幕ものに限らず多くのSTGが高い難易度を誇っており何回もプレイしてクリアに近づくといういわば「ダークソウル」に通じる高難易度の性質があるといえる。しかも多くの一騎当千方式STGでは死後の持ち越しがあまりない。まさにローグライクに近い概念設計だ。この指摘はかねがね当たっていると思う。実はゲーム内に点在する成長要素もローグライクに近しい要素である。例えばパワーアップアイテムなどの報酬がSTGのゲーム内にはいくつも配置されていてこれを...
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同じローグライトでも私が「UnderMine 2」には期待しても「Orcs Must Die! Deathtrap」には期待しない理由

同じローグライトでも私が「UnderMine 2」には期待しても「Orcs Must Die! Deathtrap」には期待しない理由をここで説明しよう。理由は簡単で同じローグライトでも前者は部屋クリアリング型のローグライトACTであり後者はタワーディフェンス型のローグライトACTだからだ。両者は同じ共通項というローグライト要素を持つゲームだがその内実はかなり違うと想定されるのだ。私がタワーディフェンス型のローグライトに期待しない理由はゲヲログ2.0に詳しいがもう一度それを説明してみる。基本的にローグライトゲームは繰り返しのロールプレイのループの中で新しい発見を得たり違う攻略法でルートを開拓したりすることに愉快さを覚える形式のゲームである。その中で決定的にかくあるべきゲームの姿が見通ってしまうとロールプレイの愉快さのバリエーションが乏しくなり結果が簡単に決まってしまう。そしてタワーディフェンスゲームというのはその最適化たるプレイ要素がそもそも決まっているものなのだ。だからタワーディフェンスとローグライトは実は相性が最悪なのである。もうちょっと詳しく説明しよう。タワーディフェンスはマップ...
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Cremaは「Immortal Redneck」の続編を作るべきである【続き】

私がCremaに「Immortal Redneck」の続編制作を強く推薦するワケは単純に本作がローグライトFPSとして優れているからだけなわけではない。もちろん優れている点としてこのジャンル・ローグライトFPSのゲームの先輩格だったことはゲヲログ1.5の前記事にて指摘させていただいたがこれ以外にも確かな理由がある。それは当該続編がコンセプチュアルな作品として成功が見込めるという理由にある。アマチュアな分析になってしまうがそこを新たに指摘させていただく記事が本投稿の主旨である。さてローグライトというジャンルは続編が作りやすいジャンルである。なぜだろうか?まず世界観の継承という理由が挙げられる。ローグライトは一端ファーストリリースのゲームで成功すればその世界観を継承することで次回作品へのイメージングがすごく容易になる。わかりやすく事例を挙げよう。例えばファーストリリースのゲームで成功しさえすればその路線を継承してグラフィックスを改善し2Dから3Dにしたりすることでうまく次回作品・続編として潤滑にリリースにこぎつけることができるという点がある。グラフィカルなリソースを一から作り直さなくていい...
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Cremaは「Immortal Redneck」の続編を作るべきである

一部のSteamerが伝えるようにやはりCremaは「Immortal Redneck」の続編を作るべきである。私はこのゲームに出会ってからSteamにおけるローグライトFPSの可能性を強く信じるようになった。これは一介のSteamerとしてゲーム人生における大きな岐路だったと思う。このローグライトFPSの初達をきっかけとして「Gunfire Reborn」に手を出した。「Ziggurat」にも手を出したし「Deadlink」にも手を出した。さらには「バトルシェーパーズ」にも手を出したし今に至って「SULFUR」及び「Witchfire」に手を出したことはゲヲログでも伝えている通りである。つまり「Immortal Redneck」はローグライトFPSの先達だったのだ。その特徴を見てみよう。まずエジプトを舞台にしたヒャハー☆なFPSである点。舞台設定や世界観が優れている点は間違いなく優秀な点である。次に豊富なクラス選択とスキルツリー開拓が第二の特徴と言えるだろう。これによりゲームの深みに多層な性質が刷り込まれておりやり込みができるようになっている。またゲームバランスの良さも特筆すべきだ。...
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Steamゲームレビュー「Conquistador」

「Conquistador」はかの生ける伝説的ローグライクゲーム「Spelunky」以来の傑作である。このゲームは裸の赤男を操作し深い洞穴を旅するローグライクゲームだ。ゲーム自体は間違いなく「Spelunky」に強い影響を受けている。だがゲームデザインやゲームシステムにこのゲームありきの独自色を色濃く出しているのでアレのパクリでは済まないほど個性的なエンタメに仕上がっていると言える。さて歴代のゲヲログのレビュー記事がさんざ認めるようにゲームにおけるグラフィックスは超重要である。なぜかというとこれほどの数のゲームがガンガンリリースされる昨今のゲーム市場で個性的な視覚的インパクトを購買層に与えることの重要性が高まっているからである。Steamで一見して魅力的なグラフィックスが実装されていないゲームはよほどのことがない限り多くの消費者の目に留まらないのだ。その点でまずゲーム「Conquistador」はとびっきり優れている。極めて個性的であるからだ。ではグラフィックスのみが良ければ現代のゲーマーのニーズに答えられるか?というとこれまた難しいだろう。消費者のニーズは時代の進歩とともにガッツリ利...
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Steamゲームレビュー「ゲーム業界出世街道 (Crush the Industry)」

ゲーム「ゲーム業界出世街道 (Crush the Industry)」は近年乱造されているローグライトゲームの中でも屈指の出来を誇る白眉である。最近日本語ローカリゼーションが実装されたので時限的な魅力は半減しているがその真価はいくら誇張しても誇張しすぎではない。それほど絶賛するべきゲームである。何と言ってもユーモラスなインターフェースやグラフィカルな要素が素晴らしいのは目に留まる。それは往年の名作「MOTHER」シリーズの影響下に見られるようにデザインとして優れているのだ。だが表面上見える点だけで評価してはいけない。このゲームには本質的な中身があるからだ。探なるブラックゲーム開発会社を舞台にしただけのゲームではない。その意で統合的なエンタメといった方が良いか。まずターンベースのゲームであるのにもヒットポイントはリアルタイムで敵の被ダメージに従い減衰していく。例えば15DMG喰らったとしよう。その15DMG分はリアルタイムで減っていく。つまりターンベースですべてのステータスが割り振られているのではなくターンベースの中にリアルタイム進行のシステムを概略的に取り込んでいるシステムとなっている...
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Steamゲームレビュー「Witchfire」

ゲーム「Witchfire」は本当に画期的なゲームだ。このゲームはローグライクとソウルライクを掛け合わせて高度なFPSを目指す試みに大成功している。私がこのゲームを推すのは強い理由がある。まずなによりもビジュアルに訴えかけることに成功している点。これは外せない。ゲームは退廃的なビジュアルデザインで彩られていてまさに傑作ソウルアクションゲーム「ダークソウル」を彷彿とさせるものがある。しかもそのまんまのパクリでなくあくまでイメージアートとして目指す方向が同じ程度にデザインが工夫されているのだ。他方ローグライクの場面とソウルライクの場面の双面についてゲームプレイを実際に行った自分の経験上問うてみよう。まずローグライクの場面について。「Witchfire」の場合このシステム系はローグライクというよりかはローグライトに近い。双方の違いについてはゲヲログ2.0に詳しいのでその解説は譲るが端折って言えばこのゲームはローグライクではなく強化型のローグライトなのだ。このゲームは難易度が高く序盤の稼ぎもけっこうきつめである。レベルアップひとつにも回収要素が強く影響しておりこのソウル稼ぎもきついものがある。...