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Xerオーキド博士のXポストから紐解く「大学入試の女子枠を積極的に認めるべきもう一つの理由」

Xerのオーキド博士も上述のXポストで言うように推薦入試(もっと言えば女子枠にまで該当してもいいかもしれない)を認めるべき事例ってのはやはりあると私は思う。それはなぜか?現代の日本のアカデミズムで認めるべき格別例外な事象ってのがやはり私はあると思うからだ。そしてそれが女性であるがゆえのために社会的障壁が明らかに高く本人の地道な努力だけでは到底学力向上が認められないにも関わらず当該学生の学問に対する具体的意欲・決して諦めない強い意思と才能が格別認められる事象であればなおの事女子枠としてそうした学生を認めていいのではないだろうか?具体的な事例をTBSが次のようにネットメディアで報じている。 この女学生は幼少期から児童養護施設で学び(あくまで私個人の捉え方ではあるが表面上とても困難な状況だったろうと思われる)にも関わらず琉球大学という立派な国立大学にしっかり入りアカデミックな挑戦をいくつもしてきた。例えばウクライナの支援のために欧米で活動したり教育産業に強い意欲を示しそれだけではなく具体的なプロジェクトに参画したりしてきた。こういった国際的なポジティブアクションを実行できる学生が琉球大学のガ...
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給付型奨学金・学費減免を狙うに当たり貴重な情報サイト「わしまる大学」を全力でオヌヌメしてみる

「わしまる大学」の概略解説この手のサイトで私が太鼓判を持ってお勧めする・多くの実績ある大学院生が太鼓判を持ってお勧めするのが「わしまる大学」だ。「わしまる大学」は「給付型奨学金」「奨学金返還免除」をコア情報として大学生活を主に経済面でより良くするためのノウハウを具体的に解説するウェブサイトだ。管理人:わしまる氏(国立大学院卒・博士)。最近では大手の奨学金提供企業が関連するレコメンドサイトとしてオフィシャルにオヌヌメもしているぐらい有名なサイトになっている。直近では奨学金の条件検索機能もつき地味だが高度なソリューションを提供する素晴らしいサイトである。とりあえずやってみよう!応募しなければ採択はありえないウェブサイト「わしまる大学」が凄いのはとりあえずやってみようと思わされる点だ。これは管理人のわしまる氏も何回も同じことを言っているが応募しなければ採択はない(ありえない)からだ。例えば何らかの企業が返済不要の給付型奨学金のプロジェクトで学生を募集していたとする。これをみすみすガン無視してしまうともちろん採択はあり得ない。どれだけ優秀な研究者であっても応募しなければ奨学金獲得も学費の減免・...
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アカポスの女性限定公募は妥当なのか?イリノイ大学助教山田かおり先生とXerオーキド博士の論争をまとめてみた

論争の発端アカデミックポジションの女性限定公募や理工学系の大学入試における女子枠に関する取扱い方がX界隈で論争になっている。様々な意見があるがまずひとつの論争を振り返ることでこの状況を冷静に解釈する余地を生み出したいと私は考えた。この論争は主としてアカポスにおける女性限定公募の問題に特化したもので女子枠の課題に関する言及ではない。まずはイリノイ大学医学部薬理学科助教(Assistant Professor)山田かおり先生~経歴に関してはご自身によるnoteに詳しい~の問題提起から振り返ってみたい。 山田かおり先生の提起・女性教員限定公募が国公立に多いという不満がある.・私立大学だと女性教員率27.5%だけど国立大学だと18.7%.・女性を増やさないといけない動機が国立の方が切羽詰まってる.これに対するXerオーキド博士の返答・性別の偏りをなくす試みは理解しがたいわけではない.・だが女性が多い看護師や男性が多い自衛官に関して同じ問や試みがないのはなぜなのか?これに対する山田かおり先生の返答・政府目標の3割は助教職種では達成している.・教授や准教授ではまだ3割に言っていないのでこれらの職種...
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これまでの大学院博士課程受験を振り返ってみる

はじめに専門分野も考え方も学校の先生によって違うという前提で動かないとダメだということに気が付いた。例えば私は金融工学といっても行動経済に近い発想だし数理モデルで突き詰める側ではない。いい先生はその点をしっかりと指摘くださって「君の専門は数理モデルを多用してファイナンスを突き詰める私とはモデリングの仕方が違う」と言ってくださった。曰くところによれば「ドメイン技術(中心となる技術)が全く違うのではないか?」と。だから経済系にシフトしたり経営系にシフトしたりすることが今私には求められている。だがなかなか受け入れ先は決まらない。ちょっと受けてみたところを振り返ってみることとしたい。長岡技大東京にサテライトがあるんだけどここの先生は非常に納得してくださった。だが「ゲームは主題にならない」と言われたんだ。長岡技大の東京サテライトは「技術的安全保障」を専門とする先生が集っている。だからテーマが「技術的安全保障」にならないと受け入れてくれない。研究はぜひやるべきものだ・面白いものだと評してくださったんだが専門分野が違うと言われたわけ。ちょっと話題が変わるけど思えば長岡技大には私自身憧れがあった。なん...
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二部大学卒は学卒の範疇に入らない

二部卒は学卒ではないこれ勘違いしている人が多いからこの際しっかり言っておくけど二部卒ってのは大学卒ではない。企業によっては新卒でも二部は短大扱いっていうところも多い(社内の規則で決まっている上場企業がままある)。ましてや四浪して二部なんて目も当てられない。無論理科大は超名門校でノーベル賞受賞者も輩出してる私大だけどハッキリ言って二部は理科大じゃあないと思ったほうが良い。だって卒業時にすべての企業が大卒として取り扱わないんだから。あと就職できない人があまりにも多すぎるってのもある。二部ってだけで相当差別される。総じてヤフコメでもこっぴどく指摘されている事実。横行する二部区別理科大ではない実体験だけど演習問題解いている間に一部の学生補助員が聞こえる声で二部の悪口を言っているのが目につく。あまりに演習問題の出来が悪いので授業担当教員も学生の劣化した品質に呆れ果てている。あと教授陣の間でも二部生は馬鹿が多いって評判。教授会でも何回も廃部にしろっていう案が出ていてそれを二部出身者がいる理事会が突っぱねて対立しているっていう構図。だから二部は廃部されないで残っているだけのこと。それでも年々問題視さ...
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「飛び級で大学に入学し現在トレイラーの運転士をしている社会人は悲惨な人生を送っている」といえるのか?

Xでまかり通る非常識私もこのような話を公然とする人が一般的にいることにとても驚いた。多くのXerが言うことによると「飛び級で大学に入学して現在トレイラーの運転士をしている社会人は悲惨な人生を送っている」というのだ。おそらく新聞やTV番組で話題になった千葉大学の物理専門科卒のかたの話を引じてこの話題をもちだしているのだろう。なぜそんな考え方に行きつくのだろうかと私は常々思う。そもそも職業に貴賤はないしそう感じたとしても軽々とネット上のネタにしていいわけがないのだ。そう思ったとしても具体的に口に出したり自分に学歴があること自体でマウントを取って他人を貶めるようなことは社会通念上あっていいことでないのは当然ではないのか?本当に幸福なのかどうかは当人にしかわからない確かに「飛び級で入学し研究職を嘱望された有能な人材」という前提条件がないことはないだろう。だが当人がそのバックグラウンドをいかして新しいチャレンジを新しい分野で行っていることは素直に賞賛すべきことではないか?今現在充実しているか?否か?それは当人にしかわからないことだ。話題の発端となったかたは現在SNSを運用しているがとても充実して...
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思うところがあって放送大学大学院のレベルの高さをその入試倍率・論文概要から観測し加えてその学費の低廉さも確認してみた

確かに学歴という点では放送大学大学院は評価できないかもしれない。だが中身で見てほしいというのが私なりの放送大学大学院に対する姿勢である。まず放送大学は放送大学の関連法の基づく私立大学である。また放送大学の学部の課程は簡単に入れるが大学院(修士課程と博士課程)はそうではない。まず倍率が高く難関であるのは間違いない。まずその修士課程の倍率を見てみよう。これは放送大学のHP上で公開されているので誰もが見れる情報である(以下学生募集の概要 | 大学院 修士課程 | 放送大学より引用させていただく)。臨床心理学プログラムの倍率は脅威の数字でありなんと12倍(!)を超えている。情報学プログラムの倍率は低めだが大学院修士課程としては倍率は高めで一般的な放送大学のイメージから推察されるように受ければ誰もが受かるというレベルでもなんでもないのだ。次に同じHP上で公開されている博士課程の倍率も見てみるが博士課程は総じて高倍率であることは簡単に把握できる(以下学生募集の概要 | 大学院 博士後期課程 | 放送大学より引用させていただく)。恐らく一番低めの倍率となっている人文学・情報学プログラムも合わせて25...