The Outer Zoneが開発を担当し11 bit studiosが配給を担当する「Death Howl」に対する期待値が私の中で高まっている。あるゲームメディアが報じるところによれば「Death Howl」のゲームのジャンルはデッキ構築型ソウルライクに該当するというが見た感じこのワードでこのゲームを表現するのは間違いだろう。単なるデッキ構築型ソウルライクではなくデッキ構築型ソウルライクSRPGといった方が正しいはずだ。”デッキで進む”という意味合いで違いこそあるもののぶっちゃけ近いのは「タクティクスオウガ」や「ファイアーエムブレム」だと思う。ちなみにこのジャンルのゲーム類についてはゲヲログ1.5で既に別記事にして投稿しているので参考にしてほしい。でなぜ私が本作に期待を寄せるか?についてだが…
私はこのジャンルのゲームはゲームバランスがほぼほぼ全ての要素だと思っている。ストーリーやビジュアルも優れていないとゲームに対する没入感が薄れてしまうのでこちらも重要だがそれ以上にゲームバランスはもっと重要だ。SRPGであるがゆえゲームブレイカーの要素が一つでもあると粗が目立ち戦略性に悪影響を及ぼす。「タクティクスオウガ」や「ファイアーエムブレム」はそこをしっかりと押さえていた。一方で「タクティクスオウガリボーン」はそこをバフカードという新システムによってそこを杜撰にしてしまったことが悪手だったと言われている。このバフカードシステムとは「ステージ上に攻撃力アップやスキル発動率アップなどのパッシブ能力を得られるバフカードが出現するというシステム」(ファミ通)。私も「タクティクスオウガリボーン」は買った口だがどうやらこのシステムに関しては否定が多いようだ。だから完全に原作「タクティクスオウガ」や原案に近い立ち位置の「タクティクスオウガ 運命の輪」を代替するようなゲームを望むのはもう難しいかもしれない。それぐらいSRPGはバランスのゲームであることに間違いない。
こうしたSRPGのリメイクが上手くいっていないような事例がありだからこそ私は新作「Death Howl」に期待している。同じようなデッキ構築SRPGで似ているゲームだと新鋭「ロスト イン ファンタランド」があるがこちらはゲームが進むにつれて尻つぼみになってしまっている点が私は気になってしまった。ゲームを始めてから進むにつれてデモ版でperfectだと思っていた絶賛性が次第に消えていったことは私の中で記憶に新しい。”ファンタランドに対する憧れの念”がかき消えてしまったのだ。それは「ロスト イン ファンタランド」ではそのゲーム進行とともに”べらぼうに強い敵(ボス)がいきなり表れゲームの持つ盤面性の魅力が損なわれてしまっていると感じた”から。よーするにバランスに裏付けられた全ゲーム面でのテンポ感がこのゲームあまりないのだ。だから幻滅してしまってそこでゲームプレイを中断せざるを得なかった。もうちょっと工夫して飽きのないように設計してほしかったのだ。
その点「Death Howl」に対する期待は大きく「ロスト イン ファンタランド」で当初味わったような新鮮な感動をこのゲームにて継続的に味わいたいという思いは私の中で相当強い。冒頭示したゲームメディアのソースは”デッキ構築ソウルライクSRPGの持つシステムの特徴”についてふれられているほか”ストーリーやビジュアル性の秀逸さ”にも優れている旨が解説されていてさらには”これまでADVゲームを多く手掛けてきた開発スタジオがその経験値を新作新ジャンルでは活かされているか”についてまで俯瞰して書かれているのが見て取れる。デンマークの小スタジオが作る新作に対する期待が高いのはこうした特異点が多いからこそだと思う。またこうした特徴が多くあるからこそ「Death Howl」に対する思いは私の中でインフレしている。若干陰りを見せているSRPGの世界に新風を巻き起こしてくれることを私は切に期待しているのだ。