Amplitude Studiosの「ENDLESS Legend 2」のEA配信の報が今年2025年になって入ってきた。世間では傑作・良作の類として知られているシリーズらしいが私はこの4Xゲーム「ENDLESS Legend 2」には全く期待を寄せていない。このゲームはエンドレスユニバースという世界観を他のAmplitude Studios製のゲームIPと共通項に持つゲームシリーズの一遍である。そこを踏まえ説明しながらなぜ私が人気作とされているシリーズの最新作である本作に全く期待していないのかご説明しよう。
まず前述したようにこのゲームはパラレルワールドともいうべき世界観で作られている(この背景を彩る世界観のことをIP全体的にエンドレスユニバースと呼ぶ)。物語の背景として共通しているのがかつて世界で栄華を放ったエンドレス文明の存在だ。この文明が崩壊し世界中にエンドレス文明の余韻が散点在しているというのがAmplitude Studios製のゲームIPの最大の特徴である。例えばこのエンドレスユニバースは同Amplitude Studios製のタイトル「ENDLESS Space」もっと遡ると「Dungeon of the ENDLESS」にまで共通している。このパラレルワールド風の設計思想自体は良いと思う。
なぜかというとゲームジャンルの垣根を越えて背景となるワールドを共通項とするようなゲーム設計の試みは斬新だからだ。こうした試みは昨今のゲーム業界ではあまり見受けられない。例えば同社のタイトルでは先に述べたように「ENDLESS Space」「Dungeon of the ENDLESS」が有名どころなゲームだがひとつひとつ作風が違いゲームジャンルすら違っている。「ENDLESS Space」は宇宙を舞台にした4Xシミュレーションゲームだし「Dungeon of the ENDLESS」に至ってはSFローグライク系のゲームに属する特殊なタワーディフェンスゲームである。そういった作風やジャンルの垣根を越えてバックグラウンドを設定する大局的な考え方をゲームに裏付けることはとても珍しい。所謂スターシステムともまた違う。
例えばシングルゲームのバックグラウンドを共通項とするゲームシリーズで一番有名なのは「Civilization」や「XCOM」といったIPだろう。確かにシステムを発展させた続編という位置づけのタイトルは他のメーカー品でも多く存在するだろう。だがジャンルやデザインを大きく転変的に変え別タイトルのゲームにバックグラウンドとなる世界的な共通項を持たせる意味合いで作られたインディゲー群はほとんど存在しない。「Civilization」や「XCOM」といったゲームはあることにはあるがゲームのシステムはたまたジャンルが大きく変わったわけではない。独立系のインディーゲームメーカが連作でこうした方針を採用するのは珍しいのだ。Amplitude Studiosはこの点またこれまでの既往作とは違ったデザイン方針を示しているわけだ。