苦行登山ゲームの革命作「Cairn」~デモ版公開後一年…そのスピードラン攻略進む

“Cairn” is a new and revolutionary climbing game. It focuses on climbing and the management parts around it. All the elements work very well together, and the game feels great to play. Since the demo came out, speedrunners have been trying to beat their best times for almost a year.

苦行登山ゲームの革命作とゲーマ界隈で騒がれている「Cairn」。デモ版が公開されて以降世界中のプレイヤーがこぞってスピードランに挑みその攻略が進んでいる。本作“最近よく見かける”登山ジャンルの一作と思われがちだがその内容は別格級。「四肢の使い方」「バランスの取り方」「体重の移動」といった登山特有のシビアな要素を丁寧にゲームに落とし込んでおり2026年リリース冒頭ゲームIPの“台風の目”となりうる本格派タイトルとして期待されている。

特筆すべきは単なるクライミング体験に留まらないそのゲーム性だ。登山そのものを支える“マネジメント要素”――キャンプ・食料の確保と調理・装備の調達と補修――が自然にゲームプレイへ溶け込んでいるのが特徴。これらは独立したシステムだのみではなく登山・クライミングゲームのコアな部分を補強する形で実装されておりそれが登山のリアルな部分をマネジメントのレベルから支えているのだ。

公開中のデモ版ではチュートリアルと物語の冒頭を体験可能。そこをやり終えると主人公アーヴァが挑む前人未踏の巨山“マウント・カミ”へのルートが示されるところで物語の幕が閉じる。だがたったそれだけで作品が持つ“冒険としての濃さ”及び”登山ならではのスリル”が見事に両立していることが伝わってくる。まさに“本気の登山ゲー”と呼ぶにふさわしい完成度を期待させる出来なのだ。

さらにスピードランのやりがいが極めて高いのも特徴だ。デモ版の時点でSpeedrun.comにはカテゴリが整備されすでに一年近く研究が進んでいる。その攻略熱は潜在性も含めると明らかに未だピークを迎えておらず今後のメタ開拓も期待される。やり込みの深さという観点でも長く遊べるIPになりそうである。総じてゲーム「Cairn」 は「リアル登山×ゲームの達成感×スピードラン文化」の三つが事実自然に共存した非常に稀有なIPなのである。