ソフトウェアの王者MSにとってハードウェア関連の売り上げはどーでもいい~ASUSに与えたお墨付きは内弁慶で一向に構わん~

「Xbox Games Showcase 2025」

「Xbox Games Showcase 2025」の記事をいくつか回遊してみたが揃ったタイトルは微妙だと私は思う。一般的に認知されている所謂AAAタイトルは決して多いとは言えない。AタイトルはあるもののAAAまではいかないタイトルが多いという感じか。まぁ発売されてプレイしてみないとわからん点も正直ある。実際AAAとされていたタイトルが凡作でAとされていたタイトル・AAとされていたタイトルがAAA級のプレイを実現する事例もあるから。やはりゲームに対する期待値ってのはあくまで経験論上のものであって理想的な理論の中でプレイが実現するものではないからね。個別にタイトルを見てみるが…

Aタイトルは多いもののAAAタイトルは少なかった

例えば「Call of Duty: Black Ops 7」はもうAAAタイトルとは言えないし「Beast of Reincarnation」は完全なA系の新規タイトルだ。「Persona 4 Revival」もAタイトルに分類するのが自然なように思う。「NINJA GAIDEN 4」だってAAAとは言えないんじゃないかな。「Gears of War: Reloaded」はギアーズIPの復刻版に近しく待望のAAAタイトルとは言えないだろう。「Resonance: A Plague Tale Legacy」は期待大だがAタイトル止まりのIP。唯一のAAAタイトルが「The Outer Worlds 2」だろう。

AAAタイトルが多かった昨年

昨年の「Xbox Games Showcase 2024」で2025年になっても未だ発売には至っていないもののGoWの期待作「Gears of War: E-Day」が発表されさらにブーマーシューターのボス「Doom: The Dark Ages」/ゾンビゲーの白眉「State of Decay 3」/映画の世界観を見事にゲームに落とし込んだ「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」らAA~AAA級のタイトルが取り揃ったところをを見ると若干今年のショーケースは見劣りする…というのは本音だろう。超期待がデカかったオープンワールドFPS「Starfield: Shattered Space」もあったね(「Starfield」は明らかなAAAとして想定されていたけどいざリリースとなったらその分の評価は受けてはいないとも思うけど…)。

携帯型ゲーム機以外が無くなるという風説

今年の話題は明らかにXbox向けの携帯型ゲーム機「ROG Xbox Ally」が発表されたことだろう。任天堂の3DSが無くなってSONYもPS Vitaの呪いからなかなか抜け出せない感触が強いところをMicrosoftは新手を行ったということではないか。一時期だが私もWikipediaの誤情報に惑わされて携帯型ゲーム機以外が無くなる恐れがあるという風説を強く信じたこともあった。その頃は3DSとPSP系の携帯型ゲーム機が素晴らしい業績を上げていてそういう風説があたかも正論であるかのようにネット上で言われていたこともあったかのように思う。

デック&コネクト~複雑化するゲーム機市場~

だがWiiが発表されてWiiUが発表されてそう経たないうちにNVIDIAと任天堂は手を組んでSwitch(携帯機にもなるし据え置き機にもなるゲーム機)を発表してしまった。SONYはPS4とPS5を発表・Xboxはこれまた据え置き機であるXboxの新シリーズ系を売り出した。いわばカオスな市場形成がされてゲーム機市場はさらなる群雄割拠な時代を迎えて今に至るのだ。携帯型ゲーム機以外が無くなる恐れがある…この説は単なる風説であって噂止まり・仮説にすぎなかったわけだ。あとSteam Deckだって発売されたちゃったってのもある(こいつも据え置き機にもなれば携帯機にもなるSwitchに似たシステムを持つ新型)。

MSがお墨付きを与えたASUSの携帯型ゲーム機「ROG Xbox Ally」

この「ROG Xbox Ally」はMSとASUSが手を組んだことを示している。ASUSの携帯型ゲーム機のラインナップにMSがお墨付きを与えた格好だ。まだSteamがコイツの上で動くかどうかはわからんがMSはゲーム機はこうしてある種乱造してかまわない格好だろう。なるべく多くのIPを押さえて配信網を作ってしまうのが今のMSのやり方だから。そしてプラットフォームはクロスオーバー・サプライオーバー風に仕立て上げてその配信網に乗っけてしまう。よーするにMSがかつてWindows98を発売した頃と同じことをMSはやるのだ。

ソフトウェアの王者MSにとってハードウェア関連の売り上げはどーでもいい

ソフトウェアの王者であるのがMSの強みだ。だからMSはやり方はパッパと変えながらも随時変容する流れに自然と乗っかってしまう傾向にある。Xbox Oneは確かに失敗だった。だがXboxの新シリーズは大成功している。そして彼らはXboxなどのゲーム機の売り上げ数は公表しなくなった。MSはプラットフォームにおける「収束の経営」のプロなのだから特定の指標を目指す必要がないのだ。正確に言えばMSにとって肝心なのはソフトウェア産業の売上高である。ハードウェア産業の売上高はMSにとってどうでもいいのだ。だからMSはゲーム機がいくら売れようがゲーミングPCがいくら売れようが一向に構わない。人々が互換力に優れるWindowsOSに夢中になってていればすべてはそれで丸く収まる(収束する)のだ。

タイトルとURLをコピーしました