藤田直哉著「攻殻機動隊論 新版_2025」を酷評する

攻殻機動隊論 新版_2025 藤田 直哉(著) – 作品社
あのイーロン・マスクに多大な影響を与え、ハリウッドに衝撃をもたらし、現実世界を進化させる作品世界。 『攻殻』以降の著者士郎正宗の考えや現実社会に対するメッセージ、その内在する力と日本文… – 引用:版元ドットコム

This book tends too much toward simply indexing “Ghost in the Shell.”
It lacks academic purpose, analytical rigor, and modern goal-setting.
Therefore, I believe it is fundamentally a bad book.


藤田直哉著「攻殻機動隊論 新版_2025」について

藤田直哉の「攻殻機動隊論 新版_2025」を読んでいるんだけど、これってそんなに高い評価を得るような書籍か?ってゲヲログは思います(なんとこの抽象的な内容でアマゾンレビュー満点に近いのでなおのことそう思う…)。というのも、この本はあくまで評論本です。現実の哲学とどう関係あるのか?とか現実の社会学とどう関係があるのか?っていう点に論点が割り振られていて、そこで終わってます。

批評本の壁にぶち当たる

この批評書は、「攻殻」という漫画が実際に何を描きたくて、何を描ききっているのかっていう点には評論の論旨が及んでないんですよね。だから機動隊の物語が実際どういう構造をしてて、どういう中身があるのか?本質があるのか?っていう点にはふれてないんだよね。あくまで現代社会と比較してここがこう似ている・ここはこういう指摘があるっていう文字の羅列に終始しているんですよ。衒学的だし。

評論は「類似性の指摘」だけでバッティングしていいわけじゃねえ

あのね、評論ってのは、もっと高度に体系化されてて評論本なんですよ。「ここが似ているのでこうです!」だけではダメなんですよ。それじゃサブカルオタクとアカデミックオタクで終わっちゃうじゃない?「ここが似ていて」「こうである!」+αがないとダメ。この+αの部分がチョー重要です。なぜかっていうと似ているだけではなくて、どこに現代的な意義がどう関係してくるのか?っていうところまでが評論+学術の本の本質だから。

大澤真幸に絶望

それって大澤真幸が最近までやっていることとほぼほぼ同じじゃんっていうわけですよ。例えば、大澤の最近の仕事なんてもっとひどくて、ウィナーの「サイバネティクス」の解説(岩波版)のひどさなんて当たり前のごとく批判されてるんだよね(ピケティ著「21世紀の資本」の国内シンポジウムでも大澤より学生のほうがいい質問してたって聞いてるし)。いきなりアリストテレスが出てきますからねw「ホンマにウィナーの本読んでから書いてるのかよ!」って疑うレベル。本書の「攻殻論」はサブカルに近しいからある程度表現緩和されていていいんだけどさ。