体験版増の現状
最近Steamでゲームの体験版が増えているのが印象に残っている。これには戦略があるだろうけどここでゲームの体験版の持つ利点と欠点を今一度まとめてみよう。…とはいっても私はかなりのメンドクサガリ&ノウタリンなのでアウトラインはChatGPTに聞いてみた。その結果を自分なりに解釈して書いてみるテスト。大別すると消費者側の視点とゲーム開発者側の視点があるだろうな。それぞれ利点と欠点があるので2*2=4パターンで判断してみた。
消費者の持つ利点
購入前に無料でゲームをプレイできるのが最大の利点である。「そりゃ体験版なんだからあたりめーじゃんか」って思うだろうけど…。よーするに本購入の際に役立つ事前検討材料になるのだ。ゲームの体験版をプレイできる環境にあるからこそ「これだけのゲームなんだな」という本体発売の事前判断材料になる。そのためプレイする側としては無駄な出費を避けられることにもなる。Steamにおいては返金処理の問題が根強いけどこれを一括して解決できる方法がこのデモ版お試し版体験版のリリースなんだ。またゲームの一部分をプレイできるためゲームに対しての期待値が高まる要因にもなる。体験版をプレイしたからこそ本体に関して「これは買いたい!」という明確な意思表示が暗にできる。自分のスキルとかニーズに合った形でリリースされるであろう本体が自分の好みのゲームかどうかを判定できるわけだね。合っていれば買おう!合っていなければ購入は控えよう!ということである。
ゲーム開発者の抱えうる利点
これはSNS効果によるところが近年はデカい。発達したSNSがあるから体験版がそのプラットフォームでバズってくれて一気に売上を上げる要因になりうる。そういうコンバージョンの割合を高めて製品版のリリースサクセスにつながる可能性を広げることが出来る。またフィードバックをプレイヤーから得ることが出来るのも利点である。体験版を事前配信しておけば「我々のゲームにはこういう問題点があるんだな」という気付きにつながる。その結果本販売において修正が良くきくことになるのだ。例えば「Killing Floor 3」はこのケースに該当する(正確に言うと同作の場合体験版ではなくテストプレイを通じてのものだが)。この一作も問題ありと判断されて開発をより煮込むことになった。このまま発売されてたら不評を買っただろうけどテストプレイしてたからこそ修正が出来ることになったわけでこのケースの場合いいことづくめだったわけだ。このようにフィードバックを得てプレイ機会の幅をより広げることが出来るのが体験版の良い点なんである。
消費者の持つ欠点
欠点としては一定程度のネタバレになる可能性はあるよね。例えば消費者が知りたくない情報に体験版のプレイ時点でアクセスできることにもなってしまう。それは派生して影響もする。どういうことかっていうと序盤だけプレイすることで早急にゲームの全貌を判断してしまうことにもなるのだ。それは全体としてのスケーリングを無視することにもなるかもしれない。本当のゲームの持つ真価を見ることなくゲームに対する印象を軽々しく持ってしまうという欠点はやはりあるだろう。またデータ引継ぎができないケースの体験版バージョンだと本発売の際に結局当該ゲームをリプレイする必要性が生じてしまうという欠点もあるかもしれない。もちろんこれらは逆説的な論理でもあって前述した利点の側面とも事実上大きく重なる点があるだろう。
ゲーム開発者の抱えうる欠点
これまた重なる点があるだろうが悪い印象が早急に広まってしまう恐れがある。本来はゲーム全体を見てみて判断してほしいのに前半だけで悪評につながる恐れがゲーム開発者の抱えうる欠点として挙げられるだろう。またコストと手間が余計にかかるのも開発者側の持つ欠点である。体験版のニュースリリースなど周辺領域も含めて考えると相当程度手間がかかる。コストは削減して利率を大きく上げたいのが開発者側の本音だろうからその真逆を行ってしまう可能性が強く残る。またこれは例のVSの件でもかってゲヲログで言っているが情報とかアイデアが事前に競合他社のゲーム作品に流れてしまって流用されるという恐れもある。せっかくいいアイデアや実装のメメントを思いついたのにそれが流れてしまって他社にダダ洩れするという恐怖感と戦わなければならないかもしれない。特に話がインディーゲーム市場にまつわると大きなコストを特許とかの形で負担し機密制限を確保することができないだろうから(インディー開発者には資金的余裕がないため)そういう恐れはより高まる。
まとめ
大体こんなもんか。体験版にはいいところもあれば悪いところもやはりある。Steamとしては恐らく返金の処理がらみの問題やロングテールを目指している節があるので体験版のリリースラッシュを強く推し進めているのが現状だろう。そのため体験版を見かける頻度がより高まっている。それには良い点が多いがもちろん真逆を取れば悪い点もあるのだ。ありとあやゆる物事に意見があれば反対意見も存在するように。ジャック・デリダ。