序論:俄かゲームジャーナリスト(笑)ゲヲログ~Hooded Horseのゲームを語る
Steam界隈で局所的に有名であるゲームパブリッシャーであるHooded Horseのゲームに対する姿勢をかってゲヲログは高く評価したことがある(必視!)。この記事は一部のXerにしか響かなかった記事だったものの(また手前味噌であることを承知で言うが)合理的な内容だと今でも思う。『Hooded Horseは単なるゲームパブリッシャーではなくゲームデヴェロッパと距離感を上手く測ることに長けている…』という意見はこのゲーム会社のゲームに対する優れたスタンスを的確に表していると今でも思うのだ…というわけでHooded Horseに期待されるネクスト・ステージ・オブ・ザ・ゲームをちょっとばかし紹介してみようと思う。
【ゲヲログだからこそ耳の痛い話も話す】「エンドレスシリーズ」に関する悪い噂
The ENDLESS Legend 2 Demo has been extended!
— Endless Universe (@EndlessUniverse) August 18, 2025
This is your chance to try it 🔥
Play the demo on Steam now 👉 https://t.co/Ut9sF1Dkpd pic.twitter.com/IZbfy1GPka
まず「ENDLESS Legend 2」。しょっぱなから何言ってんだ状態だがハッキリ言ってこのタイトルに私は期待してなかった(大笑)。なぜかっていうとこのゲームは開発がAMPLITUDE Studiosなんだよね。この開発会社は若干開発力の均衡という点で不安があるというのが正直なところ。例えば代表的なゲームIPはこのタイトルも含めて「エンドレスシリーズ」と言われることが多い。「ENDLESS Legend」というIP以外にも「ENDLESS Space」「Dungeon of the ENDLESS」という始祖を多く抱えているんだ。だが「ENDLESS Legend」IPは率直なところだとゲームの大局的なデザインがSFなのかファンタジーなのかが分かりにくいっていうのはある。
ごった煮感さえ克服すれば「エンドレスシリーズ」の白眉になるポテンシャルあり
「ENDLESS Space」「Dungeon of the ENDLESS」で評価を上げたんだが他方バランスに欠けていてローグライトシューティングゲーム(「ENDLESS Dungeon」のこと)に方針転換したと思いきやまたシミュレーション系に回帰したりとチャレンジ精神旺盛なのは良い。だが若干冒険しすぎだという印象がある。事実「ENDLESS Dungeon」は高い評価を得られず賛否両論状態。だがこれはどっちかというと単なる個人的なカンソーに過ぎず少なくとも4Xメーカとしては本当に優れているのはYouTuber:つー助教授の動画でもよく言及されている次第である。つー助教授のようなコアゲーマの題材になるということぐらいだから9月リリースの今作には十分に期待が持てるのかもしれない。ぶっちゃけそれは箱を開けてみなければわからん…
諜報活動に焦点を当て限定的に領域削減しているからこそ傑作になりうるIP
日本でも本作を楽しみにしくれている方がたくさんいるようで嬉しいです!
— Hooded Horse Japan (@HoodedHorse_JP) May 9, 2024
はじめての方は、こちらの発表トレイラーをご覧ください✨
冷戦が舞台の諜報機関グランドストラテジー。工作員、プロパガンダ、代理戦争、暗殺、クーデターなど、様々な手段を駆使して、影から世界に影響を与えよ。 pic.twitter.com/290G1IY7KX
他方むしろストラテジーに特化したHooded Horseの分野・領域としては「Espiocracy」などが期待できるように思う。これは所謂「Hearts of Iron」のスパイエージェント版であり諜報機関に属する諜報部員として世界の動向を裏から操作する…というコンセプトのストラテジーゲームだ。一見かなり地味で古典的なUIしかないように思うがいわば「Hearts of Iron」シリーズの最新作版バリのダイナミックなUIが実際取り入れられているようでかなりグリグリ世界情勢がアグレッシブに動くっていう感じのゲームになるようで動向次第ではHooded Horseのみならずストラテジー分野の新機軸にさえなるように個人的に私はフィールしてる次第だ。
グラがゴテゴテしすぎているところには懸念を示すが如何にもなチャレンジャー
We're proud to share a new trailer for The Way of Wrath! A Story-Driven, Open-World, Tactical #RPG.
— The Way Of Wrath – A Story Driven Open World RPG (@TheWayOfWrath) November 23, 2021
You can watch it on @IGN right now!https://t.co/X5gIffSvzY#gaming #trailer #videogames #indiegames #indiedev #NintendoSwitch #steam
もう一個アピアピな「The Way of Wrath」については率直に言うとちょっと忌避している。ゲームがゴテゴテ過ぎてあんまりイメージできないのだ。『部族を率いる』とか『壮大なストラテジー』って言われてもグラフィカルな訴求力がインディーに依りすぎていてちょっと具体的な面でも抽象的な面でもイマイチなんだよね。なんというかトレイラーを見ていて古典的なMMORPGの失敗事例を見ているような気分になるのだ。かなり身勝手な苦言を呈しておくが私はこのタイトルは100%買わないだろう。サバイブ系のゲームってそれぐらい作るのムズイんだよな…さてちょっと続けて見ていこうか。期待できるタイトルはまだまだある。
実績あるデベが作るIPだからこそ必ず買うと思うそんなタイトル
This week's Dev Diary is a recap of all the latest news about MENACE, including an interview from @pcgamer, a peek at the MENACE cinematic teaser, and more. https://t.co/jUschrXSuG
— Overhype Studios (@OverhypeStudios) September 6, 2025
シミュレーションストラテジーの世界では傑作である「Battle Brothers」で有名なOverhype Studiosが作る「MENACE」にはマジで期待できそうだ。何と言ってもこのデヴェロッパはガチガチの硬派ストラテジー「Battle Brothers」で名を上げていてしかもそれでいて「MENACE」のパブにHooded Horseに付着したっていうしっかりした実績があるから。今作もデベ伝統ガチガチのターン制シミュレーションストラテジーで攻めながらもしかもグラフィカルに「Battle Brothers」をしっかりと『引揚げている』のが良くわかるのだ。外れくじがかなり少ない体制だと思う。SFに世界観を大幅に振ったのもいい線を言っていると思う。ぜひ買ってパトロンになりたい。
退廃してしまったリアルタイムストラテジーの救世主になれるか?
Artists, show your red/orange art! https://t.co/iBmVO5W6UZ pic.twitter.com/ylspDdzxKe
— Varzov? (@Z7000k) September 11, 2025
続いて個人的なフィーリングにはなるがStutter Fox Studiosの作っている「Falling Frontier」だって凄いタイトルだと思う。思うにこういったリアルタイムストラテジーは様々なインパクト的な工夫を引き出そうとしては失敗してきた歴史がある。かの傑作IPである「StarCraft」でさえもうオワタ状態だし「Company of Heroes」も全体のIPとしては3に至ってオワタ状態だ。これについてもゲヲログは項を出しているのでそちらを参照されたい。リアルタイムストラテジーは構造的欠陥を抱えている…ということだ。だがこの「Falling Frontier」は大局的なストラテジー要素に全振するというコンセプトで作られるらしいからいわば映画「Star Wars」の世界観を感じさせるそれでいて全体設計にこそしっかりと注意深くすればリアルタイムストラテジー歴史の転換点になるポテンシャルは十分あると私は勝手に思う。
「交通網マネジメント」という特段コンセプトが変なゲームもあるぞ!
Hey everyone! We're very excited to announce a partnership with @HoodedHorseInc!https://t.co/LuxLMRnKYZ
— CyberStorm (@CyberStormDev) September 18, 2024
また「Junxions」のような一見奇をてらったような編が存在するのも面白いところだ。『交通エンジニアとしての使命を果たそう!包括的なシミュレーション・建築・管理ツールといった機能を駆使し道路や線路・歩道そしてそれらが絡み合う複雑な交差点を慎重に作り上げよう』(Steamページより)これはHooded Horseが手掛ける全体的なシミュレーションIPの中でもマジで奇作と言っておかしくない亜流のコンセプトゲームであることは間違いないだろう。だが『本来ゲームってのはこういうもんじゃん・こうあるべきじゃん』っていうフローにおいて変人を自認するゲヲログとしても『応援せざるを得ない』一作なのだ。私ってやっぱ鉄板なゲーム好きだけど変なゲームも好きなのよね…そういう方はぜひ注目してほしいIPであることは間違いないだろう。
結論:イクしかねえ!このBWに。幻想(ユメ)じゃねえんだから…
『デロリアン(タイムマシン)なんかなくてもまだストラテジーの世界はまだ広がる…』そのシミュレーションゲームの仮説というポテンシャルを追い求めるHooded Horseにはタイトルごとには一抹の不安を覚えないわけではない。だが一作一作が個性的で魅力的なのは間違いないのだ。やはり特殊なゲーム会社であるという点は間違いなくそこに疑念を挟む余地は全くない。だからこそゲーム会社としてのHooded Horseを私は倍プッシュする。このご時世からこそかなり期待できるがそれはHooded Horseが単なるゲームパブリッシャーではないからだ。Hooded Horseはゲームデヴェロッパでもあるパブリッシャであるからこそ私はここまでバカみたいな論理をこねくり回してこの会社を『援用しちゃう』ものなのだ。だからまだまだ元気でいて変なゲームを開発してくれよ!あっと念のため言っておくがこの会社日本人には馴染みあるで(頻繁に日本語実装してくれるからね)。
イクしかねえ!このBWに。幻想(ユメ)じゃねえんだから…