【液タブ革命が来た!】「Wacom MovinkPad 11」にみるワコムというメーカの凄味

新たな看板娘・通称「Gムス」を生成させた…

The Japanese drawing tablet maker Wacom cannot compete with newer, especially Chinese, manufacturers in terms of productivity and price. However, it can win in the quality of the drawing experience, and that is its only path to survival in this competitive market.


ゲヲログ…憧れのデバイスを手に入れる

ついに「Wacom MovinkPad 11」を買ったんだ。ゲヲログにとっては修士時代に教員が「Apple Pencil」使ってるのを見てたことがあったり幼少期から憧れのゲームデザイナーが所謂液タブを使っていたりでこの手の”画面に描き込めるブツ”は興味深過ぎるデバイスだった。長年…というか全人生を通じてぜひ買いたいデバイス(よーするに「夢じゃねえよな?」ってこと)だったんだよな。というわけで楽天(ツクモ)で買ってみた。尼より5000円も安かったので。

THE・使用感

教員が「Apple Pencil」使っているところではそれほど…というか感覚としてはライブ配信とか文字の書き込みぐらいには使えるんだなっていう印象であんまり絵の描画には活きない感覚があった。見ているだけでもそれは感じられたんだよ。大体わかるじゃん使用感って。んでこの「Wacom MovinkPad 11」はマジで凄い。言っておくが素晴らしい出来。紙に書いている感覚がガチ実現してるんだよな。紙に書いてる状態と同じなんだよ。本当に。細かい線も再現できる。大雑把ではなく極限まで繊細。

価格性

価格性も凄いで。だって一昔前までこの手のペンタブとか液タブはマジ少なくとも10万円は最低でもしたんだぜ?信じられるか?これが6万円強で手に入っちゃう。この高価なデバイスはホントに価格性に優れている。これほどの高級な体験が最低の価格性で手に入る現状に驚きを隠せない。確かに中華デバイスも凄い安い。大体ワコムは中華のヤツの倍するわハッキリ言うと。でも信頼性も兼ねて日本のメーカのやつ買ってやっぱよかったって思うもん。

ワコムという会社の凄味

ワコムは本当に凄い会社だと思う。だってワコムっていう会社はいわばカメラ業界のニコンになりそうな会社じゃん(ニコンはカメラ事業に拘り過ぎて極めてヤバい状態に立ちつつあることは有名だ)。たしかにワコムがかってのペンタブ・液タブだけに注力してたらこの手のイノベーションは作れなかったと思う。だが液晶タブレットとドロを融合させて上手く立ち回っていることにホンマ驚くわ。この流れだとスマホカメラに負けてるニコンみたいにならなくて業績も随分と好調なんじゃないかな。

具体的にワコムが優れているところを挙げてみる

まずは「ペンの追従性」だろうね。紙の感覚が凄いんだ特に(スムーズ)。「ドライバの安定性」も凄いと言われることが多いようだよ。加えて「長期使用でのズレや劣化」があんまりない点も凄いという。やはり技術のワコムというスタンスがしっかりととれている。素人が見ても分かる通り中華メーカに価格性で勝つことは不可能だ。中華は何個も何個も製品投入してくるからそれを上回る設計力と生産力で製品を構成しないと勝てないと思うんだけどワコム見事にこれをクリアーしてるんだよね。

中華メーカとの戦略比較

この辺りをまとめると…中華メーカー☛スペックと価格で殴る戦略で対するワコム☛体験と信頼性で勝つ戦略。つまりワコムはスペック競争にはあえて乗ってない。誘い出そうとしてる中華に対してあくまで技術で勝とうとしている。それは”描く体験の完成度”という要素・領域なんだよな。つまりとても逃げにくいメインな領域で中華やなんかと勝負してる。この傾向は危うさもあると正直思う。なぜだろうか?

工作機械メーカも状況は同じだが…

というのも長期的に見て中華の追いつき・追い越せ戦略は脅威過ぎる。例えば日本の工作機械メーカも脅威に感じてるのは同じだ。相手は人海戦術で設計力をバシバシつけてきてる。ひとりの技術者に設計タスクを何重にも課してそれをクリアすることを求める。何個も何個も設計させてその力を量産力と共に組み立てようとしてるんだ。でも日本のメーカはワコムの液タブ事業や他の工作メーカとしてもここに限らずこれ(技術)でやるしかないよなってところなわけよ。だからワコムは正しい。

”描く創作力”の重視

まぁここまで突き詰めると半導体のような安全保障に似た問題になっちゃう(サプライチェーン問題)。でもワコムは逃げないだろうな。新しい技術と組み合わせて量産・生産・改善力で秀でる新興メーカにガチで勝負する。これしかにない・これしかできない・でもこれで勝ち残る。手段=結果である中華に対して手段≠結果ではなく”描く創作力”で勝負する。この抽象系がやっぱワコムという会社の持つ戦略の凄味なんだよな…。

ワコムは今その体験力で勝っている。
だがその体験はいずれ模倣される運命にある。
それでもなおここで戦うしかない。
その決意を感じる。