ポーランド製2.5D~3Dホラーゲーム「Holstin」は間違いなく画期的な一作になるだろう


Polish indie game developer Sonka’s game “Holstin” has exceptional game design. It clearly draws influence from “Resident Evil” and “Silent Hill”. While playing the demo, I was reminded of the works of Jorge Luis Borges. One of the game’s most distinctive elements is its dynamic TPS system, which seamlessly switches as the player aims. The game incorporates numerous original and bizarre elements that set it apart from traditional horror games.


ポーランド・ワルシャワにHQを置くゲームdev:Sonkaが作る「Holstin」のデモ版をプレイしてみて、その画期的なゲームデザインに私は驚愕した。まず、ゲームのストーリーテリングの手法が秀逸な点が素晴らしい…というのもこのゲームはその持ちうるゲームデザインの原則効率が極めて良い。例えば、ゲームの導入部分からして傑作怪奇小説のような風体を醸し出すことに成功していて、かつ、冗長な回りくどさがない。言うなればラヴクラフト系のゲームとでもいうべきだろうか。

1992年11月半ば過ぎ。ポーランドの東部に位置する、孤立した小さな町が恐ろしい災いに見舞われ、住民をはじめとするあらゆるものが徐々にその災禍に飲み込まれていった。あなたの友人「バルテク」は、この町で消息を絶った。あなたは彼の足跡をたどり、彼がなぜこの町に来たのか、彼がなぜこの町から抜け出せなかったのかを解明しなければならない。

かつて鬼才ボルヘスは、ベストな小説の在り方を「あたかもそこにあるかのように配置してしまうことだ」とした。このゲームはまんず「バイオハザード」「サイレントヒル」にゲームのデザインが倣っていて強い影響を受けているのは明白である。どちらのゲームも世界観の重層的な在り方でファンを魅了したホラーゲームの双頭…これらにかなり強い影響を受けつつも、「Holstin」にはオリジナルな側面がないわけではない。むしろ、個性であふれている。

例えば、クォータービューで基本ゲームは動くものの、射撃時にはシームレスにTPSに移行する点は、間違いなくこのゲーム特有でオリジナリティのある点だろう。これは「ダイナミック視点切り替えシステム」とでも呼称すべきものかもしれない。クォータービューの世界で動き視点をぐるぐる回しながら切り替えることができるが、その流れにおいて、射撃時にはTPS視点にゲーム自体がスムーズに移行するのだ。このアクティビティーに私は驚いた。

つまり、このゲームは2.5Dの良さと3Dの良さのいいとこどりが出来ていて、どの点においても隙が無いシステム設計を実現しているのである。ビジュアルコンセプト面で、レトロドットな色彩を帯びていて、どこか地味な側面を持ちつつも、その中で可動的なシステム系を導入することに成功している。それ以前の問題として、ホラーテイストの世界観がスムーズに頭に入ってくるので、まったく矛盾や違和感を感じるところがない。

「バイオハザード」や「サイレントヒル」がそうであるように「ホラーとはゲーム以前の問題なのだ」ということを既に証明しかかっているぐらいのレベル。まさか新年早々こんなゲームに出会えるとは思ってなかった。ホラーゲームの歴史とその総意において、ゲーム「Holstin」はそのデザインセンスが優れ過ぎている点を賞賛すべきタイトルである。画期的なインディータイトルの白眉・今年を代表するIPになるだろうと私は確信している。

※文章Steam:Holstinより引用