悪夢版「ドラえもん」こと「タコピーの原罪」のアニメーション版放映~2025年6月末から開始される

悪夢版「ドラえもん」こと「タコピーの原罪」のアニメーション作品の放映が2025年6月末から開始された。原作に忠実ながらもアニメ版にしかできない映像表現を追求した作風が光るアニメ放映がついに始まったのだ。一見キラキラとした可愛らしい少年少女を描いたかと思いきや深刻ないじめの描画があったりと陰鬱な雰囲気を意図的に漂わせる作風。その衝撃的な物語のフロー・序盤のアニメーション。全六話のWebアニメ形式を取る予定。

暴力シーンがしっかりと描かれていたりとショッキングな描画があるアニメ。そのため冒頭にてその映像表現ゆえ視聴に注意する旨がしかと伝えられている。またエンディングの後には人生に対する様々な解決策を提示するNetflixが運営しているURL(Netflixリソース)が提示されるなど視聴者へのショック配慮に事欠かないのが目につく。しかしこりゃ「少年ジャンプ+」の隠れた代表格というだけあって相当ショッキングな作品やな…

主人公の少女:久世しずかは同級生:雲母坂まりなから深刻ないじめを受けている。…というのもまりなの父親は水商売を営むしずかの母親と恋仲にありそのせいでまりなの家庭環境がすさんでいるからだ。第一話ではしずかの唯一の希望となっているペットドッグ:チャッピーが失踪したことが原因でしずかは自殺する。しずかと仲になった宇宙生物:タコピー意図しなかったが自分の至らなさがしずかの自殺の原因だと痛切に感じ必ずしずかを幸せに・笑顔にすると心に誓って時間の流れを遡及させ問題解決に動くのだった。

私も原作を読んだ俄かに過ぎんがこの漫画いじめや家庭環境不和などのリアルを描きながらもそこに宇宙生物という亜流のメメントを盛り込むことでコントラストを作り込んでいる。短期連載の物語の中の展開性に拍車をかけることに成功している漫画だと感じた。そしてなによりも流行の並行世界といった物理の流れに忠実でないタコピーの行動論に漫画の主題をフォーカスさせることを意識していると私は思った。その意においてリアルと対峙するイマージナルな空想世界に依らずむしろ真逆のリアリズムの境地に至っている点こそがこの漫画の優れている点だと感じた次第だ。

Webアニメーション版ではオープニングテーマ曲にanoによる「ハッピーラッキーチャッピー」(作詞・作曲・歌唱ともにano)が採用されエンディングテーマ曲にはTeleによる静かながらも希望と絶望の混沌を感じさせる一曲「がらすの線」が採用されている。企画:TBS・アニメーション制作:ENISHIYAの手による。また監督・シリーズ構成:飯野慎也・キャラクターデザイン:長原圭太という布陣。タコピーの決意はしずかを本当の幸せに導けるだろうか?結論から言ってしまうと希望と別れで物語は終える。そう…読者への新しいエポックメイクを提示して終わるのだ…

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