金はホンマに安全な資産なのか?
タイトルの通りだが私は金もいずれ暴落すると予想している。確かに金が安全資産なのは確固たる理由がある。今Googleに聞いてみたがたしかにその通りだ。まず希少性・続くのが加工のしやすさ・歴史的な信用・安全資産としての価値・経済不安と金融不安・新興国経済の成長・政策金利の低下・地政学リスク・インフレへのヘッジ…となっている。さてこれらが全て未来にわたって確信されることだろうか?果たして本当なのだろうか?私は絶対にそうは思わない。なぜかというと金の代替材料が開発されればそもそも金の希少性自体が失われるからだ。
金の代替材料としての炭素素材
例えば現代の材料化学研究者は金のような伝導性の良い材料をカーボンナノチューブで代替させようとライフワークにし研究に邁進している。特殊加工したカーボンナノチューブやフラーレンなどの炭素素材を金の代替材料として扱おう!というのだ。炭素は地球上に豊富にある素材でありこれを特殊加工して伝導性を高めるのは現在難易度が極めて高く高コストな素材開発環境が必要だ。だが研究者たちが努力してこの分野に挑んでいるということはいずれその達成目的は実現されると私は確信している。その時おそらく研究者として飯島澄夫は高く再評価されノーベル化学賞を取るだろう。間違いない。
SF小説の設定が現実になる?
この金の希少性が危ういと考えるインスピレーションはいくつかのSFジャンルの見立てでもある。私が一番印象に残っているのがハインラインによる有名なSF小説である「夏への扉」だ。この世界は未来の地球をテーマに取っている。主人公はすべての資産が危うくなる経済危機を時間の乗り越え(タイムマシンによる時間跳躍)によって経験することになる。残った仕事は車のスクラップを処理する作業員ぐらいだった。有効求人も限りなく少なくなった不景気下の未来の地球では金の暴落に相まみえているという設定があるのだ。前述したような理由とは多少差異があれどもこれには現実性があると私は考えている。素材研究によって金の暴落が引き起こされるというのが私の見立てだ。
産業変革を見越し金投資はほどほどにしておけ
金暴落は間違いなく世界にショックを与えるだろう。伝導性の高い素材が炭素の応用素材に代替される中でその価値が著しく棄損されるはずだ。CPUやGPUの機能性も大きく変わる。そもそもその値段もだ。半導体産業にとって多大なショックとなるだろう。金などの希少金属を使わなくてもそれで済んでしまう強い性能を持つ半導体が新たに登場するはずだ。これが今話題の有機半導体である。新型コロナ(COVID-19)のワクチン開発を巡っても特段早いスピードでコトは実現していった。人類の英知を使ってこの分野を開拓すれば恐らくHIVのワクチンもいずれ開発できるだろう。タンパク質を自由自在にカスタマイズする方法はコンピューター上では既に実現していてこれもプライズの対象となった。金の希少性が失われれば世界の素材や環境メーカは大きな大変革の時代に突入するはずだ。よって金投資はほどほどにしておけというのが私なりの意見である。