2026夏シーズンの新アニメ版「攻殻機動隊」は失敗作なのか?


A new anime series, “Ghost in the Shell,” has launched on late-night TV, Amazon Prime Video, and other platforms. This anime series is based on Masamune Shirow’s manga. Some people say this new series is not true “Ghost in the Shell” because it tends to use humorous expressions rather than being serious. However, I don’t think so, because the original manga by Masamune Shirow actually has a unique, comical side. The previous anime series were created with a purely serious tone, which received high praise. Therefore, we cannot and should not decide which anime is better than the other.


新版「攻殻」は賛否両論?

たしかに賛否両論なのは良く分かりますよ。でもね、新版の「攻殻機動隊」が一辺倒に悪いってのはトントおかしい。そもそもシロマサの漫画はかなりの程度シリアスさの中にコミカルな一面を持っている。「アップルシード」だってそうだし、そもそもの「攻殻機動隊」も、ある種ギャグマンガである点が多々あるんですよ。これが、「ドミニオン」とかだとさらにそう。てかぶっちゃけ、シリアスな漫画ってシロマサ初期にひとつでもあったか?かの伝説「ブラックマジック」でさえ、結構な才能あふれる漫画だったんだよね?

シロマサ漫画の共有項:コミカルさ

例えば、例の清掃員の家族の記憶が全部人為的に作られたものだったっていう話は有名ですよね。でも、これもコミカルにシロマサは(最後の落ちで)落とし込んでいるんですよ。「アップルシード」だってそうですよ?そう私が主張するのも具体例がある。例えば、デュナンがブリアレオスに説教されるシーンが冒頭にあるよね?「いつか命を救ってくれる仲間をそうこき下ろすべきじゃない」って。あそこも原作ではコミカルになってます。「攻殻機動隊」だって「アップルシード」だって、古臭くて観念的でムズカシイジョークがいっぱい飛ぶんですよ。そして、コミカルさもそこに並立してある。

原作漫画の難解性

もともと、シロマサの漫画は前提となる知識がないと読めない。だから言わば、デッドループ状態が常なんだよね。シロマサの漫画ってね、コマの枠外や背景に、狂気的な量の所謂「シロマサノート(注釈・解説)」がびっしり書き込まれていますよね。政治、経済、量子力学、脳科学、宗教、果てはオカルトまで、あらゆる専門知識がごった煮になっていて、読者は常に「これ、どういう意味?」と脳内検索を強制される。むしろ、シロマサ自身がそこをネタにしている(曰く「誤用にはお気を付けください」とのこと)ぐらい。