馬鹿でもわかる国債(債権)の基礎知識

1100ドルの米国債を買ったとする。3.8750%の利回り(クーポン率)を考慮すると単純に一年間経つと償還時に年間利息を次の式で求められる。利回りは一年間後にいくら元本に対して付加されるかの実利値を表すからだ。

年間利息=1100×0.03875=42.625ドル

これがトレジャリーノート(米国財務省が発行する償還期限が1年超10年以下の利付の中期国債)の場合は一年間につき二分割される(具体的に言うと5月と11月に支払われる)。よって半年ごとの利息はこれを二で割れば簡単に求まる。

半年ごとの利息=42.625/2​=21.3125ドル

償還まであと5年あるとするとこの半年ごとの利息が10回支払われることとなるので利息総額は次の式で計算することができる。さらに受け取る金額は元本にこの利息総額を付加させた額となるので最終的な償還金額(満額時総額)も求まる。

利息総額=21.3125×10=213.125ドル

満期時総額=1100+213.125=1313.125ドル

さて今回は複利までは考えないと仮定しているが少なくとも為替レートの変動については考えておきたいものである。例えば150円=1ドルのときこのトレジャリーノートを購入し160円=1ドルのときに満期を迎えると円として受けとる利益はどうなるか?

満期時の円建て総額-トレジャリーノート購入総額=160×1313.125-150×1100=45100円

となる。よく円安が進むと投資家は得をするというがこの事例をおってみてもそれは確認できることだ。つまり円の価値が安くなるということは外貨に対して支払われる円の量が多くなるということである。償還時にそれ(円安)を迎えられれば良いわけだ。

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