Arkaneのイスラエルによるジェノサイドに対する反意
私も「Arx Fatalis」の続編を期待している一味だがdoope!が伝えるようにこの作品に始まりゲーム史に残る名作・傑作を多数手がけてきた著名な開発スタジオであるArkane Studiosがイスラエルのジェノサイド(と同スタジオが主張するもの)に反対して親会社のMSにその旨をうったえかけたのは本当なようだ。MSにArkane側からその内容が書かれた書簡を送ったという。MSに同社によるイスラエル政府への支援を無くすように…と。
MS側としても真相はわからない
そもそものきっかけはMS側がイスラエル(の悪くない部分…もっと言えばイスラエル側の人質解放に関するアクションの部分)に肩入れしていることに始まっている。だが世界の軍事の現実が往々にしてそうであるように”実情はわからない”ということがArkaneの主張の発端らしい。技術供与した支援策がどこまでガザへの不必要な攻撃に使われているかは当然イスラエル側のコア層にしか把握ができないのだ(そもそも当のMS側もその実態の把握が出来ないことを認めているようであるし[これはdoope!の記事に基づく]加えてAP通信も関連報道をしている)。
イスラエルちょっとやりすぎじゃね?
放送大学名誉教授高橋和夫も言うように「イスラエル最近ちょっと(総合的に見て)やりすぎじゃね?」と私も思っていたところ。ただ私は高橋先生ぐらいの知性・知識を持っているわけではないので歴史的あるいは政治的はたまた軍事的な解析はできない。だから感想レベルの表現に留まるしここから言うことは個人的な意見であることにゲヲログの読者も留意されたい。ゲヲログがひとつ言いたいことがあるとすれば「私はイスラエルの保有する軍事技術力からすればこれほどの民間人を犠牲にする必要はないのではないか?」ということである。ChatGPTに聞いてもGrokに聞いても同じような答えは事実帰ってくるのだ。
ハマスの戦闘方法と誤射・誤爆
確かにハマス側が民間人を盾にとる戦術を採用していることもわかるしハマスの実動部隊がトンネルなどを駆使してゲリラ戦闘をしているからこそイスラエル軍側が誤爆や誤射を起こす機会が多いというのは理解が行くところだ。いかに高性能な誘導爆弾を使っても誤爆は一定割合で起こる。それはわかる。だが国連も主張するように「明らかに持っている高い性能・高精度の武器に比較して民間人の犠牲が多い・多すぎる」と私も思っている。ハマスだけを倒すのならばこれほどの民間人の犠牲は要らないはずだ。時代はWW2の頃とは違く民間人の犠牲を狙っているのならばこれは明らかな「人道に対する罪」である。
ゲヲログの邪推「意図的に民間人の犠牲を巻き起こしているのでは?」
ここからは邪推になるがなぜそうなのか?ということを私なりに推測してみた。それは「意図的に民間人の犠牲を巻き起こしているのではないか?」という推測である。前述したように「あえて民間人の犠牲を巻き起こさなければならない」ある種政治功利的理由があるのだろうと私は思うのだ。イスラエルは民間人の犠牲を引き起こすことで世界全体から外交的に孤立する。だが米政権が民主党系であっても共和党系であっても結局擁護は得られるのだ。それがユダヤのソフトなパワーだろうと私は推測する。拒否権を米は持っているから国連外交ではこのカード自体が強力な切り札になりえる。「あえて民間人の犠牲を巻き起こしている」としか思えないのだ。世界中から非難されるがそれを真逆の論理でカウンターするためにこういった軍事行動を取らざるを得ない事情がイスラエル側にはあるのではないか?
核保有国の核戦略は国家国土的厚みが前提である
思うにイスラエルは核保有しているにも拘らず世界で唯一自国が核保有しているかしていないかを明確にしていない。これには国の土地的な厚みがないことも起因するだろう。イスラエルにはロシアほどの国家国土的厚みがないのでもし仮に核戦闘に至っても勝つ見込みがないのだとする論理は一定の説得力がある。だがそういった核軍事的戦略を度外視しても…むしろその特異性考えるからこそこそさらこう思う。
国際政治上のプレゼンス増大のための論理?
「あえて民間人の犠牲の上国際的な批判を巻き起こすことによって何らかの国際政治上のプレゼンスを向上させるエフェクトがあるのではないか?」と。いわば曖昧な領域を作ってしまうことでギリギリを攻め立てることでなにか政治的なメッセ—ジを援用的に作り出す意義がイスラエル側にあるのではないか?そうすることがイスラエルの国益に適っている手段の構成要素なのではないか?と思うのだ。
各国によるパレスチナ国家承認のフローと恒久的中東地域の平和の希求
特にフランスのゲーム会社であるArkane Studiosがこういった声明・書簡を出すのにも何かフランスなりの合理的な理由がありそうだ。現にフランスやイギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドはパレスチナの国家承認をする準備が出来た(あるいは事実承認した)。もちろん自衛のための軍事行動はどの国にとっても必要だ。この点では(少なくとも表面的には…)イスラエルは悪くはないはずだ。いずれにせよイスラエルとパレスチナ双方の果てのない争いは一刻も早くやめさせることが必要だ。停戦と恒久的な中東地域の平和を願う我々国際社会の一般的な意識があることには…変わりないだろう。