AyanoJun

エンタメ

思うところがあってからめるの漫画買ってみた

”クソ動画クリエイター”を自認する登録者数247万人 総再生回数10億5351万7985回のYouTuber・SNS運用者・漫画家のからめるの単行本を買ってみた。からめるの出自はWikipediaに詳しいのでそちらを参照してほしいが端的に言うと本書は画期的な漫画だ。否漫画の枠にとどまない日本が世界に誇る一流のコンテンツあるいは芸術だ。この才能を世界は待っていたんだ!間違いなくとんでもない芸術である。この漫画の下敷きになっていると私が勝手に考えるのはやはり小林銅蟲による「ねぎ姉さん」である。少なくとも本書の理論的下敷きとして位置づけられると私は思う。Wikipediaは「ねぎ姉さん」のコンセプトのことをこう評している。「題名の不可読性」「展開を完全に無視した物語構成」「意味不明の発言内容など極端に不条理な作品」と(上述のリンクより引用させていただく)。このからめるにより漫画「からめる」もかなり近しいものを持っている。ジャンル的な総括は本文の最後に述べたいと思うがこの三要素のうち「からめる」はどこを継承しているのだろうか?例えば「題名の不可読性」は明らかに「ねぎ姉さん」のそれを継承している...
ゲーム

カプコンは「ロックマンX」シリーズのリブートをとっとと実行に移すべきだ

カプコンの開発ゲームソフトの中でリブートが望まれているものとして私が筆頭に挙げたいのはどー考えても「ロックマンX」シリーズである。「ロックマン」というと既にリブートされている旧作のほうを思い出すかたが多いだろうけどそっちはもうおなかいっぱいというのが正直なところ。現に旧作の「ロックマン」は「ロックマン11 運命の歯車!!」が出ている当たり既にかなり充実しているラインナップを誇っているしそのリブートの頻度も高いものがある。ここはいっちょまえに欲張ってZEROやVAVAやΣといった近代的なキャラが登場する「ロックマンX」シリーズのリブートをお願いしたいところだ。良く混同されがちだが「ロックマン」のIPはクリティカルな世代にとってはやはりFCの「ロックマン」旧作とSFCの「ロックマンX」に分派していると思う。ふたつは似ているようなものだがと同時にまったく違う魅力を持っている。旧作の「ロックマン」は粗くも繊細なドット絵に彩られたものだったしFCの感触があるがそれに対して「ロックマンX」はやはりSFCで表現できる硬派なロックマンの全てをカバーリングしていると思うのだ。まぁ「ロックマン」で青春を謳...
学術

ファミリーマートってゲーミフィケーションの成功例なんじゃね?

外資系の物販会社に勤め始めて8か月が経った。「お前のやりたいようにやれ」「でも数字は残せ」と言われてその通りにしてきた。+αで経営提案のパワポも三つ出した。経営合理化のために各部門から経費節減のアイデアを3つづつ出せというお達しも出た。かなりいい経験になっていると思う。今はトリプルワークだが欲を言えばもうひとつ仕事を増やしたい。週明けはバランスが崩れがちなので気を付けたいが勤務は基本的に面白い。月払いのPC代金を先月納め終えて収入も増え帰りがけコンビニに寄るのが楽しみになった。いつも寄るのはファミリーマートなんだがこの謹製アプリのファミペイというアプリは素晴らしい出来だと思う。タイトルにもつけたがゲーミフィケーションの成功例だと思う。交絡している様々な要素を紐解いていく感じでワクワクさせられる。おかげでコンビニ探求が(もちろんそんなことはあり得ないが)店舗面積拡大したような気分で楽しめるようになった。そこでファミリーマート初心者の私が「ファミペイってどんなことができるアプリ?」っていうことから調べてみた。バーコード決済公共料金等支払いポイント還元カード決済連携クーポン配布BOPIS電子...
ゲーム

STGってローグライク(ローグライト)の先駆けなんじゃね?

最近STGってローグライク(ローグライト)の先駆けなのでは?って思うようになった。これには共通項となる理由がいくつかあると思う。まず初めになんといってもリプレイ性があること。これはローグライクにとってもSTGにとっても間違いなく重要な要素だ。加えて多くの一騎当千方式STGでは残機性のシステムを採用しているからなおのことリプレイ性が高い。何度もプレイして上手くなっていく要素もあるだろう。これ(何度もプレイして上手くなっていく要素)はローグライクの持つ難易度の問題とも近しい。STGは比較的高い難易度で楽しむゲームジャンルだ。「東方Project」に代表されるような弾幕ものに限らず多くのSTGが高い難易度を誇っており何回もプレイしてクリアに近づくといういわば「ダークソウル」に通じる高難易度の性質があるといえる。しかも多くの一騎当千方式STGでは死後の持ち越しがあまりない。まさにローグライクに近い概念設計だ。この指摘はかねがね当たっていると思う。実はゲーム内に点在する成長要素もローグライクに近しい要素である。例えばパワーアップアイテムなどの報酬がSTGのゲーム内にはいくつも配置されていてこれを...
エンタメ

サルでもわかる漫画レビュー「SPY×FAMILY」縮約の平和と仮初の家族の物語【ゲヲログ1.5版】

『孤児院にいた経緯は分からんがこいつの実の親はおそらくもう…』大粒の涙を流すアーニャの心に揺さぶられたときロイドは”父”になるのだ。『ちちとはは…いちゃいちゃ…』そのアーニャのことばにこそ本来の純なる家族の見識を取り戻すための偉大な子供の力があるのだと私自身は思えてならない。~本文より~「SPY×FAMILY」という漫画のふたつの主題たしかに「SPY×FAMILY」は面白い。小説版も出ていて既刊9巻に過ぎないのにアニメ化が決まり放映されこちらも大成功。加えてファンブックのような関連本も多く出ている。私も当初はあまり好みの作画ではなかったことから避けてた漫画だったがアニメ版を見て本巻のほうをほぼ全て買った。読んで思うにこの漫画「SPY×FAMILY」はふたつの主題を持っているのだと私なりに思っている。まず”縮約の平和”という主題があり次に”仮初の家族”という主題があると私は考えた。ひとつめの主題”縮約の平和”まずロイドやヨルは平和のために動くという名目ある動機づけを持っている。ロイドはスパイとして世界のバランスオブパワーを保つため動きヨルは暗殺者として動く。この二人の夫婦はあくまで大人の...
ゲーム

Steamで注目すべき「タクティクスオウガ」や「ファイアーエムブレム」に似ているSRPGを5つ紹介する【ゲヲログ1.5版】

Guild Saga: Vanished Worldsまずこれがトップに来るなという印象はある。間違いなくJ-SRPGに強い影響を受けている一作でもうすでにアーリーアクセスが始まっている。SRPGの傑作たちに影響を受けているのは間違いなさそうだが一方「Divinity: Original Sin 2」にもかなり強い影響を受けているCRPGの風味も強めの一作。一筋縄ではいかないシミュレーションの極意を見極めたいSteamerにとっては必ず注目しておくべき一作。日本語化の路線が決まっていて配信中の無料のデモ版もある。
エンタメ

思うところがあってニジェール出身の漫画家が描いた漫画買ってみた

けっこう面白そうだったから興味本位で買ってみた。輸入ということで一冊を仕入れるのに2500円ぐらいかかり高くつく。日本語で一番詳細な説明が付いて回っているのがpixivのページのようだ。ニジェール出身でフランス在住の漫画家Issaka Galadimaが作画担当(普段はITエンジニア)でアメリカの起業家Frederick L. Jonesが原作者(ゲーム会社の経営者であり漫画ブランドSaturday AMの設立者)のようである。漫画自体は12才の黒人少女CASTを主人公に据えている。彼女の夢は問題解決屋SMITHの一員になること。ただしSMITHは女性を構成員としないのが基本だしましてや黒人少女なんぞ加えたりしないのが常識的な感覚。SMITHの一員になるという少女の夢は成就するのか?そしてCASTを待つ冒険活劇はどんなものになるのか?まあこんなところがストーリープロットである。このプロットは原作者の経歴背景に裏付けられているようだ。どうやら原作者のFrederick L. Jonesはノースカロライナ大学チャペヒル校(University of North Carolina at Ch...
ゲーム

同じローグライトでも私が「UnderMine 2」には期待しても「Orcs Must Die! Deathtrap」には期待しない理由

同じローグライトでも私が「UnderMine 2」には期待しても「Orcs Must Die! Deathtrap」には期待しない理由をここで説明しよう。理由は簡単で同じローグライトでも前者は部屋クリアリング型のローグライトACTであり後者はタワーディフェンス型のローグライトACTだからだ。両者は同じ共通項というローグライト要素を持つゲームだがその内実はかなり違うと想定されるのだ。私がタワーディフェンス型のローグライトに期待しない理由はゲヲログ2.0に詳しいがもう一度それを説明してみる。基本的にローグライトゲームは繰り返しのロールプレイのループの中で新しい発見を得たり違う攻略法でルートを開拓したりすることに愉快さを覚える形式のゲームである。その中で決定的にかくあるべきゲームの姿が見通ってしまうとロールプレイの愉快さのバリエーションが乏しくなり結果が簡単に決まってしまう。そしてタワーディフェンスゲームというのはその最適化たるプレイ要素がそもそも決まっているものなのだ。だからタワーディフェンスとローグライトは実は相性が最悪なのである。もうちょっと詳しく説明しよう。タワーディフェンスはマップ...
エンタメ

「イカゲーム」というゲーミフィケーション

「イカゲーム」というゲーミフィケーション 「イカゲーム」シーズン2全7話を見て直感でわかった。これはシーズン1を超える傑作だと。シーズン1を見た限りではここまで人間の汚い面を見せられたことがなかった。むしろ義理や人情に支えられてシーズン1は構成されていたがシーズン2はシンプルに人間の汚い面を視聴者に見せている。キーワードはいくつか設定できるだろう。私は三つのセンテンスに分けてこのシーズン2を総括したいと思う。まず”ゲームのための再ゲーム”というキーワードを選んだ。次に”選挙性と分断性”というキーワードを選び最後に”内外性と暴力性”というキーワードを選んだ。この三つのレベルに分けて「イカゲーム」シーズン2を解析してみよう。”ゲームのための再ゲーム”シーズン2の冒頭は主人公のギフンがゲームの在り方を巡って策謀を繰り広げるところから始まる。だがゲームの黒幕を倒すための策謀は見事に失敗し頓挫する(これがシーズン2内でいう”プランAの失敗”である)。次にプランBにフェーズは移動する。つまりギフンがゲームに参加しおとりとなることでゲームの本拠地をスパイングして別動部隊がそれを重火器類で叩くというフ...
ゲーム

Steamリプレイ2024でゲヲログ管理者のSteamerとしての一年間のアクティビティーを振り返る

Steamニュースで報じられているがSteamリプレイ2024が公開された。これは前年度までSteam年間レビューと呼ばれていたものの刷新プロジェクトで自分や(公開されている)他人のSteamの年間プレイ状況が一目でわかるというもの。そこで今年の末に至るにあたり私自分自身のリプレイ状況を振り返ることでSteamの個人的な活用方法の在り方が観察できるのではないかと考えた。それを簡単に具体的にタイトルも合わせてここで報告してみる。私の場合Steamでプレイしたタイトル数は127。前年よりも8減った。買ったゲームが73・プレイした体験版が155・またプレイテストに参加したタイトルが4となっている。アンロックした実績は相変わらず低調で187になった。これは前年よりも170少ない。一番プレイしたタイトルは「Counter-Strike 2」で次点で「Farlight 84」が続いた。つまりPvPのゲームに今年は熱中していたわけだ。ただ今後もこれらの熱中したPvPゲームを継続的にプレイするか?というとそうはならないと思うところ。続くタイトルには「SULFUR」「バトルシェーパーズ」といったシングル...
ゲーム

ゲーム業界は苦境に立たされているのか?

AUTOMATONが記事で2024年末時点でゲーム業界が苦境に立たされていると主張している。具体的なsourceもデータも列挙されていて興味深い記事だ。だがゲーム業界で失業者が増えているのは別産業と比べても特段問題なのだろうか?私はそうは思わない。そもそも資本主義の常識ではレイオフは当然好景気の時にやるべきことだ。日系企業がレイオフをしないのはその伝統的慣習の問題もあるだろう。記事が伝える通り欧米のゲーム業界でレイオフがされている理由はやはり確かにあると思う。簡潔に言うとこの問題はレイオフのタイミングなのだ。日系企業はギリギリの経営危機に陥るか時期が煮詰まってから経営的英断によってレイオフを行う傾向にある。だが本来レイオフとは経営危機や景気後退に直面したときに行うべき企業的判断ではない。日本人の感覚からして外れているが本来は好景気に時にレイオフはすべきなのだ。なぜか?話は単純である。不景気になってからレイオフするのはそのタイミングが遅すぎるからだ。経営が良い状態・企業体力がある状態では当然経営的に余裕がある。その後リセッションが巻き起こる前に加熱する企業的な本質活動に歯止めをかけなけれ...
ゲーム

Cremaは「Immortal Redneck」の続編を作るべきである【続き】

私がCremaに「Immortal Redneck」の続編制作を強く推薦するワケは単純に本作がローグライトFPSとして優れているからだけなわけではない。もちろん優れている点としてこのジャンル・ローグライトFPSのゲームの先輩格だったことはゲヲログ1.5の前記事にて指摘させていただいたがこれ以外にも確かな理由がある。それは当該続編がコンセプチュアルな作品として成功が見込めるという理由にある。アマチュアな分析になってしまうがそこを新たに指摘させていただく記事が本投稿の主旨である。さてローグライトというジャンルは続編が作りやすいジャンルである。なぜだろうか?まず世界観の継承という理由が挙げられる。ローグライトは一端ファーストリリースのゲームで成功すればその世界観を継承することで次回作品へのイメージングがすごく容易になる。わかりやすく事例を挙げよう。例えばファーストリリースのゲームで成功しさえすればその路線を継承してグラフィックスを改善し2Dから3Dにしたりすることでうまく次回作品・続編として潤滑にリリースにこぎつけることができるという点がある。グラフィカルなリソースを一から作り直さなくていい...
ゲーム

Cremaは「Immortal Redneck」の続編を作るべきである

一部のSteamerが伝えるようにやはりCremaは「Immortal Redneck」の続編を作るべきである。私はこのゲームに出会ってからSteamにおけるローグライトFPSの可能性を強く信じるようになった。これは一介のSteamerとしてゲーム人生における大きな岐路だったと思う。このローグライトFPSの初達をきっかけとして「Gunfire Reborn」に手を出した。「Ziggurat」にも手を出したし「Deadlink」にも手を出した。さらには「バトルシェーパーズ」にも手を出したし今に至って「SULFUR」及び「Witchfire」に手を出したことはゲヲログでも伝えている通りである。つまり「Immortal Redneck」はローグライトFPSの先達だったのだ。その特徴を見てみよう。まずエジプトを舞台にしたヒャハー☆なFPSである点。舞台設定や世界観が優れている点は間違いなく優秀な点である。次に豊富なクラス選択とスキルツリー開拓が第二の特徴と言えるだろう。これによりゲームの深みに多層な性質が刷り込まれておりやり込みができるようになっている。またゲームバランスの良さも特筆すべきだ。...
学術

共有記事:ゲヲログの説明書き

ゲヲログ1.5を立ち上げて一週間が経とうとしている。元々金融判断のためのウェブサイトを作ったらどうか?という名目で作られたゲヲログ2.0。そのWEB上の獲得金額パフォーマンス比較のためにゲヲログ1.5は分派して作られたものだ。この記事ではその目的の違い・役割の分担について述べておこう。実は今しがた設定したGA4によるアナリティクスも住み分けが住んでいる。ゲヲログ2.0はプロジェクトLだがゲヲログ1.5はプロジェクトN(AJファビコン)だ。わざわざ解析のプログラムを動かすことには深いわけがあるが本意である研究の詳細まではここでは語らない。総じて言えることは私のドクター号取得のためにこのゲヲログプロジェクトは動いているという点だけだ。さてゲヲログ1.5は広告稼業(笑)を目的として運営されているものなので実はプラグインやYouTubeの貼り付けその他もろもろの諸問題が起きないように綿密に設計されている。アフィリエイトを付ける審査がありそのからみで第三パーティのプログラムを活用することは規約や民事的な考え方のもとに問題が発生する恐れがあるからだ。だからシンプルイズベストでゲヲログ1.5は運営さ...
ゲーム

なぜ「Minecraft」はSteamで販売されないのか?

おかしな話だと思う。Steamには「Minecraft Dungeons」はあるし「Minecraft Legends」もあるのだ。だが「Minecraft」はない。なぜだろうか?PCゲームプラットフォームとして圧倒的なシェアを誇るSteamに「Minecraft」があってもいいのではないか。なぜないのか?この素朴な疑問については数年前のGame*Sparkの記事が伝えるようにNotchの声明が確認できる。現在Notchは「Minecraft」の開発からは離れて久しいがこれを参考として見て考えられる理由をまとめてみよう。Markus “Notch” Persson氏、『Minecraft』をSteamで配信しない理由を語る | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイトNotch氏、Steamで『Minecraft』を配信しない理由を再び語る | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト・Notchはオフライン環境は弱い面があるもののSteamを素晴らしいゲーミングプラットフォームだと褒めている。・Steamで「Minecraft」を売ることはそのIPについてでき...
ゲーム

Steamゲームレビュー「Conquistador」

「Conquistador」はかの生ける伝説的ローグライクゲーム「Spelunky」以来の傑作である。このゲームは裸の赤男を操作し深い洞穴を旅するローグライクゲームだ。ゲーム自体は間違いなく「Spelunky」に強い影響を受けている。だがゲームデザインやゲームシステムにこのゲームありきの独自色を色濃く出しているのでアレのパクリでは済まないほど個性的なエンタメに仕上がっていると言える。さて歴代のゲヲログのレビュー記事がさんざ認めるようにゲームにおけるグラフィックスは超重要である。なぜかというとこれほどの数のゲームがガンガンリリースされる昨今のゲーム市場で個性的な視覚的インパクトを購買層に与えることの重要性が高まっているからである。Steamで一見して魅力的なグラフィックスが実装されていないゲームはよほどのことがない限り多くの消費者の目に留まらないのだ。その点でまずゲーム「Conquistador」はとびっきり優れている。極めて個性的であるからだ。ではグラフィックスのみが良ければ現代のゲーマーのニーズに答えられるか?というとこれまた難しいだろう。消費者のニーズは時代の進歩とともにガッツリ利...
ゲーム

Steamゲームレビュー「ゲーム業界出世街道 (Crush the Industry)」

ゲーム「ゲーム業界出世街道 (Crush the Industry)」は近年乱造されているローグライトゲームの中でも屈指の出来を誇る白眉である。最近日本語ローカリゼーションが実装されたので時限的な魅力は半減しているがその真価はいくら誇張しても誇張しすぎではない。それほど絶賛するべきゲームである。何と言ってもユーモラスなインターフェースやグラフィカルな要素が素晴らしいのは目に留まる。それは往年の名作「MOTHER」シリーズの影響下に見られるようにデザインとして優れているのだ。だが表面上見える点だけで評価してはいけない。このゲームには本質的な中身があるからだ。探なるブラックゲーム開発会社を舞台にしただけのゲームではない。その意で統合的なエンタメといった方が良いか。まずターンベースのゲームであるのにもヒットポイントはリアルタイムで敵の被ダメージに従い減衰していく。例えば15DMG喰らったとしよう。その15DMG分はリアルタイムで減っていく。つまりターンベースですべてのステータスが割り振られているのではなくターンベースの中にリアルタイム進行のシステムを概略的に取り込んでいるシステムとなっている...
学術

名著精読記録「SFアニメと戦争」高橋杉雄

SFアニメと戦争 – 辰巳出版株式会社防衛研究所の偉い人によるSFアニメと戦争を題材に取った書籍を精読していく記録を残す。最近あまりTVで見かけないと思ったらご本人のXアカウントにその旨の報告があった。曰くところによれば制作サイドに併任になったことがTV露出が減った原因だという。端的に言うとこの本は精読する価値のある”天才による本”だ。高橋先生は博士号を取るつもりは現在も以前からも無かったらしくノンドクターでもここまでの本を執筆できるという事実に驚きを禁じ得ない。この書籍がそういった”天才による本”だということは構成を見ただけでよくわかる。この書籍は単なる起承転結があるだけとか単なるアニメ本なだけとかそういうレベルの本ではない。まず第一章では戦争とアニメの関係性が総観して述べられている。この第一章ではSFアニメが子供向けのタイトルから脱却した様子が述べられている。次に第二章ではSFアニメと国際政治の関係性が述べられている。この第二章ではSFアニメとリアルな国際政治の関係性を観察することでアニメーションを商業作品として割り切る必要性について述べられている。第三章では様々なアニメIPの個別...
学術

G検定を独学で合格するための勉強ノート

人工知能の初歩現在の人工知能は統計学を背景にした数理処理を行うことができるがそこに感情が灯っているわけではない。機械的な処理は出来てもタスクの意味を真に理解しているわけではなく自律人間的に行動しているわけでもないのである。またAI効果とはAIが実現している自動化処理を知能によるものではないと考える心理効果のことを言う。トイ・プロブレムとは第一次AIブームにおける機械的な処理にAIが対応できる事例のことを言う。フレーム問題とは無意識の決断をAIが人間のその感覚の下の決定と同じようにできない問題のことを言う。強いAI・弱いAIというのはWikipediaにもある通り米国の哲学者であるジョン・サールによって作られた造語であり人間的な知性を備えたAIを強いAIとしたものである。弱いAIとは特定のタスクつまりトイ・プロブレム的な課題を解けるだけのAIのことを言う。機械翻訳とはルールベースから統計処理になり進歩した。さらに知識獲得のボトルネックに風穴を開けた深層学習によりさらに翻訳精度は上がっている。
ゲーム

円安でSteamはどうなるか?

円安でSteamのゲームはどうなるか?ということについて考えてみたい。円安ということは相対的に物価が高まる原因だ。なぜかというと日本国で決済できる通貨である日本円の価値が下がるからである。相対的に物価は上がる。これがインフレーションである。当然輸入物も高くなる。なぜかというと円が安くなることで円の購買力が減るからである。このうち国内の流通製品に関するインフレーションの事例はよくわかるが海外についてはわかりにくいだろう。だから簡単な例を挙げてみよう。Steamで60米ドルのものを買おうとする。すると1米ドル=150円だったときは支払わなければならない円価は150*60=9000円である。これが為替が変動し1米ドル=160円になったとする。まさに今そうなっているがこの為替変動による円価の影響はどうだろうか?単純に考えてみるが1米ドル=160円になったとすると60米ドル=160*60=9600円になるわけだ。つまり円安になると輸入するものはSteamプラットフォーム上の表記でも価格が変動し高くなるのだ。そもそもなぜ円安が進むのか?というと根本的な原因は確かにある。これはXで全財産イーサリアム...