円安でSteamのゲームはどうなるか?ということについて考えてみたい。円安ということは相対的に物価が高まる原因だ。なぜかというと日本国で決済できる通貨である日本円の価値が下がるからである。相対的に物価は上がる。これがインフレーションである。当然輸入物も高くなる。なぜかというと円が安くなることで円の購買力が減るからである。このうち国内の流通製品に関するインフレーションの事例はよくわかるが海外についてはわかりにくいだろう。だから簡単な例を挙げてみよう。
Steamで60米ドルのものを買おうとする。すると1米ドル=150円だったときは支払わなければならない円価は150*60=9000円である。これが為替が変動し1米ドル=160円になったとする。まさに今そうなっているがこの為替変動による円価の影響はどうだろうか?単純に考えてみるが1米ドル=160円になったとすると60米ドル=160*60=9600円になるわけだ。つまり円安になると輸入するものはSteamプラットフォーム上の表記でも価格が変動し高くなるのだ。
そもそもなぜ円安が進むのか?というと根本的な原因は確かにある。これはXで全財産イーサリアムが言っているがこれが一番わかりやすい解説だろう。全イーが言うには円安はさらに進むという。第一に日本は少子高齢化が異次元で進むことが確実視されている。労働人口が減ると円の需要は下がるし日本人は英語が出来ない。つまり国際労働力になりえないので稼げない。円はますますその価値が構造的要因により減っていくわけだ。
当然海外で作ったものを海外で売る企業体制になる。グローバルに戦える体力のある企業は生き残るだろうがそうではない企業は潰れていく。経済は低迷し円の価値がより下がっていく。加えて金融緩和をしてしまった。その良し悪しは別問題として市場に流通する円通貨は激増した。円の流通量が爆発的に上がったのでひとつひとつの円の価値は当然下がる。これを短期的な為替介入によってねじることはできるがそれが決定打にはならない。
円買いが減っていく。そしてみんなお金ないから内需も減っていく。
企業はどんどん海外に出ていく。円の経済圏はどんどん縮小していく。
全イーはこれをこのように言い表しているのだ(上述のXリンクより引用・閲覧日2024年12月21日)。彼も言うように通貨の価値は経済圏の大きさのことなのだ。この経済圏のプレゼンスが下がっていくので当然円はますます安くなり物価高に苦しむことになる。これが不況下のインフレーション=スタグフレーションである。英国病が前例である。マーガレット・サッチャーがこれを克服したようにこの構造的要因を改める以外に円安を真なる意味で克服することはできないのだ。だからこそ構造調整は重要なのだ。
また全イーは論を拡張しこうともいう。資本家はグローバルに活動できるので円安に対抗できる。だが一般的な国民は円の経済圏で働き消費するのでそのようにはできない。国の経常黒字は大企業や資本家によるものなので一人一人の一般的な国民は当然ジリ貧になっていく。ドルも存在価値は対外戦争を無為に繰り広げている今低減していっているが円は”さらにヤバい”わけだ。そして一般的に円価でゲームを買うSteamerにとってもこれは根本的な打開が困難な状況に今あるのである。1ドル=200円になってもおかしくはないと全イーが言うように。