かつてMS-DOS環境(Windows95)でも動作した3Dクォータービューネジ外しパズルアクションゲーム「Gubble」 2020年6月にSteamで蘇り済み

探していたけどタイトル名がわからんゲーム「Gubble」

エイリアンのガブル(Gubble D Gleep)を操作してステージクリアをしていくタイプの3Dクォータービューのリアルタイムパズルアクションゲーム。それが「Gubble」である(公式サイトもあるよ!)。このゲーム実は最近になってSteamでHD環境にて蘇りを果たしたのだが今やiOSなどでもプレイが可能になっているラシイ(注:調べてみたところ現在はiOS向けバージョンは公開停止してるようです…)。Windows95のMS-DOS環境でプレイしたことがあって面白かった思い出がある(ちなみに「Little Big Adventure」も時同じくしてその評価版を私はプレイしていたように記憶している)。ではそのゲームシステムはどんなもんだったか?

そのゲームシステムの本質なんとネジ外しナット外し

エイリアンのガブルはドライバーを始めとする工具を自分の足の部分に付け替えることが出来る。そしてステージ上に配置されたネジを外していく。すべてのネジを外すとそのステージはクリア。全てのステージ踏破を目指すこととなる。簡単に端折ったが侮ることなかれ。クリアリングしていくネジ種には様々なものがあって単にひとつの工具を探し装着し一種類のネジを外せばいいだけではないのだ。つまりそのネジ種(締結具)に対応する特定の工具を度々付け替える必要があるわけ。アイデアや着眼点が優れていればゲームデザインの工夫によって技術的制約は乗り越えられることを証明していたゲームなのだ。

まるで生きているかのように振る舞うパターン認識技術による古典的AI

しかもステージ上には大砲や敵などが設置・配置されておりコイツらをなんとか回避しその攻撃を凌ぎながら工具の付け替えと締結具の外しをこなさなければならない。まぁゲームの流れとしては動画を見てもらえれば一番よくわかるんだろうけど…パズルアクションとしてこの時代にして頂点の完成度があったと思う。敵のアルゴリズム実装の面では「ファイナルファイト」を思い浮かべてくれればちょうど良いかもしれない。自然なAI的挙動を実現するパターン認識技術・今から考えると相当初期の頃のAIシステムが採用されていたことだろう。だがそれはまるで生きているかのようにステージ上で自然と振る舞う。とにかく完成度が高かった。

巧妙に仕組まれ設計されたテクニカルな要素

メインキャラクターのガブルはそうそう容易にステージ上で停止することもできないように設計されている。常に前に動き続けるがためギミックに対して理解を一瞥で示し方向転換する必要があるのだ。リアルタイムアクション性のあるパズルゲーム。一言で言うとあの頃のハードの処理能力でできるコンテンツを突き詰め搭載していた。セーブはステージの合間にある休息所のような分岐面にてフロッピーディスクに接近することで可能。キッツキツの制約あるシステムの中でできることを可能な限りやってきた技術力・それとユーモア・ウィットのあるキャラクターデザイン。古典的なWindows95ゲーのファンの中でもこのゲームの出来はすごく評判よかったんだよね。

任天堂がIP自体を買ってリメイクしたら売れると思う

できることならこのゲームのIPを任天堂あたりが獲得して作り直してほしい。十分にセールスも見込めるし高い評価を得ることもできるはずだ。ゲーム表現はそのハード的制約に依らず工夫さえあればいくらでも面白く実現できることを証明していたタイトルなんだ。ある意味原点にして頂点・孤高。こういった素晴らしいゲームがあったこと・これを今のバリバリの3Dぐりぐりグラフィックスしか知らぬゲーム世代(「Z世代」っていうのか?)にも知っておいてほしいと私は思っている。ゲームそのものの誕生から30年越しにでも。それでも。

In English

“Gubble” is an action puzzle game, playable on Windows 95 and currently available on Steam. The game’s protagonist is Gubble D Gleep, and the player must strategically select tools to overcome difficulties. Players must use tools to remove screws and nuts on the map. In these paths are numerous enemies and obstacles driven by pattern recognition-based AI. The game’s developers have cleverly exploited the limitations of the hardware. Despite its antiquity, “Gubble” is still popular. I too remember enjoying playing it on MS-DOS Windows 95. Generation Z should know about this game and its simple but profound sense of design.

※動画:Gubble Gameplay Demo – YouTubeより.

タイトルとURLをコピーしました