FF7はなぜ凄いゲームIPだったのか?

PS5で2024年2月29日発売に至った「ファイナルファンタジーVII リバース」のSteamでの発売が2025年1月23日に開始された。Steamのユーザーレビューでは本記事が執筆されている現段階で2000ほど集まっており”非常に好評”の状態をキープしている。本作のリリースによりよく見通せるようなったことだがスクウェア・エニックスは本作略称の一つである「FF7R」をリメイク三部作の総合略称として扱うと明言したという。今このタイミングでFF7というIPを振り返ってみるのはつまらないことではないだろう。ゲヲログの持っている知識を総動員してこのIPの魅力を語ってみようと思う。

まず売上についてだが一言でいうと凄まじいである。FF7が凄いのはまずこの数字に裏付けられていると思う。WikipediaによればFF7のPS版の全世界出荷本数はシリーズ最高記録の980万本だという(後そう経たないうちに1000万本を突破した)。売上本数がシリ最強なのはやはり完成度の高さに裏付けられているのだろう。そのゲーム性やメッセージ性が高く評価されているのだ。ではなぜFF7は凄いのだろうか?なによりもまずストーリーが魅力的な点には言及しておきたい。

このゲームはストーリーが優れている。SFとファンタジーをうまくミックスしたストーリーはシリーズの中でも高く評価されていて反体制の環境活動家集団の一員として活動する冒頭の流れからしてうまく時勢の要請を捉えていた。これが新羅に対抗するテロ組織・アバランチである。エピローグから言ってしまうと結果的にアバランチの考え方は達成されるがその範疇で個性的なキャラクターたちが躍動ししかもそのうちの何人かは命を落とす。それらがプレイヤーの脳裏に焼き付くクオリティでありまるで一本の映画を見ているかのようなのである。一番有名なのがエアリスの悲劇だろうがその話のフローは全体的に極めてドラマティカルだ。そう!こうした個性的なキャラクターが魅力的なのも譲れない点だろう。

例えばダブルヒロインともいえるエアリスとティファ。真にどちらが人気なのかという題目はFFシリーズどころか全ゲームにおける永久のテーマといえるだろう。またバレット・レッド・ユフィ・ケットシー・ヴィンセント・シド・セフィロスなど野村がデザインしたキャラクターはFFの基礎土台を正当に進化させたくっきりとしたものでありシリーズのファンからも高く評価されている。世界観とデザインが浮世離れしていないのだ。だからこそある程度は空想の中でゲームを楽しめるし残りのほぼ大半はリアリティがある。恐らく原点回帰というFFのゲーマ性はそのナンバリングタイトル9に至る以前からこの7で既知のものだったと言えると私自身は感じている。

システム面も好評だ。まずこのゲームが発売されたのが1997年。この頃のロールプレイゲームには基本装備ぐらいしか装備スロットがなかったものだがFF7はさらに違った。マテリアと呼ばれる武器自体に仕込む特殊なアイテムによってシナジーが生まれて新しい技能を駆使することが出来るシステムが採用されていたのだ。このシステムはマジで斬新過ぎた。シナジーの要素の完成度が高すぎたのだ。例えばマテリアの組み合わせによって使える技能が発展したり限定強化されたりした。いわば今のゲームにおけるプレイ最適化の問題に対してしっかりとした答案を出せていたわけである。マテリアの組み合わせによってプレイヤーは戦略をいくつか示すことができる…ガチで優れたシステム設計だった。

ミニゲームもまた高く評価されている。タワーディフェンスゲームの要素を取り入れてみたり(コンドルフォート)何よりもゴールドソーサーでプレイできるミニゲームは中毒性があったことを記憶しているシリファンは多いことだろう。潜水艦ゲーム・Gバイク・スノボACTシミュレーション…私にとって特に印象深いのはここらのミニゲームだ。ステルス性とかアクション性にそれぞれの重きをおいた個性的なミニゲーム類はレジャー施設というゲーム内ゲームの要素をうまく取り入れていてプレイヤーの想像力を掻き立てる要素が多々あったのだ。先駆的な試みだったと言えるはずだ。

今FF7がリメイクされ三部作として提供される基本的な土台はやはり原作が優れすぎているからなのは間違いない。経営的に考えても「既存の原案となるゲームが好評だったので新しい路線でそのリメイク新作やシリーズ新作を考えたいんです」という言葉は経営陣に十二分刺さるものだろう。またFF7はストーリー・キャラクター(と広域的なデザイン)・システム・ミニゲームといった要素が高く統合された傑作だったのだ。FF7のリメイク新三部作はこうしたFF7原案が元となっている以上いくつもの展開性が考えられた成果なのだと思う。故にこれからもシリファンに広く支持されていくゲームIPなのだろうと私は考えている…

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