新作ホラーシミュ&アクションRPG「Neverway」が目指すのは「Everway」?

6日前ファミ通の記事が陰湿なRPG「Neverway」について伝えている。近日発表予定のタイトルで「ホラー系人生シミュレーション・アクションRPG」を謳う特段暗めのデザインで飾られるゲーム。ファミ通の当該記事によれば「The Triple-i Initiative 2025」にてこのゲームの最新情報は公開されたという。同ソースによればこのゲームは「「Celeste」のピクセルアーティスト(Pedro Medeirosさんのコト)が作る新作」とのこと。日本語対応予定でコンポーザには国内外のチップチューンワールドで著名なDisasterpeaceさんが据えられている。

ゲーム「Neverway」の主人公は仕事に行き詰り退職したフィオナ。彼女は農場暮らしを始めるがそこである種の”転生”に遭遇する。ついぞ死神の使いとなったフィオナは「出会った人たちと絆を結び“恐怖”と戦い“借り”を返す」こととなる。今作は「ネバーウェイ」つまり「道なき道」を歩むフィオナの悪魔的なRPGをシミュレートするゲームになるという。ぼのぼのスローライフの舞台設定と悪魔崇拝のような舞台設定の二つのミキシングが特徴的な「新しい感覚で挑める」ゲームになる可能性がある。ではそのゲームの独自性とはどんなもんか?簡潔に追っていきたい。

前述したようにゲームの大局的なデザインは闇の色彩で彩られている。全体的に暗め・暗黒をテーマにとった設定の感覚がかなり強いのだ。その一方でゲームシステムそのものの内容はスローライフ農場経営モノに近いものがあるという。この点ではやはり傑作「Stardew Valley」の影響が強いと思う。だがもう一個ミックスさせる要素に悪魔とか悪夢の暗黒要素を含めることでその農場経営モノに新風を吹き込んでいる。またバトル・コンバットシステムが付属していて恐らくばこれが謳われた「アクションRPG」の側面なのだろう。

思うに「Stardew Valley」に影響を受けて作られたスローライフシミュレーターはあまりにその数が多い。そして本家家元の「Stardew Valley」を超えられないゲームが多数ある。Steamを長年ウォッチしてきたSteamerならこの事実は知っているだろうが単純なクローンゲーム止まり・劣化スタイルで構築されたブツがあまりに多すぎるのだ。「Kynseed」などは「Fable」ライクだから独自色がある点まだまだ良いものの「Coral Island」 「Harvestella」 「Dinkum」 「Ooblets」 「Farm Together」などはぶっちゃけ微妙な出来である。単純なインフルーエンスドなゲーム。

その点本作は明らかに「Stardew Valley」の影響下にあると思われるものの世界観を色濃く暗黒の世に映し出すことでオリジナリティのあるゲームデザインを実現しているのはよくわかる。単なるインフルーエンスドなゲームに留まっているわけではないしクローンゲームなわけでもない。”祖先”に影響を受けつつも独自の路線を開拓しようとする姿勢は「Celeste」の制作者が共同ディレクターになっているだけあって明確に出向されているといえよう。その点でゲーム「Neverway」の本質は「Everway」でもあるのかもしれない。

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