ライター渡邉卓也はさらに「結局は固定されたボスのゲームである」という意見をプラスしているがこれはあまり良くわからない。ボスは基本的に固定で道中に多様なルートがあるから全体が締まるわけであってここだけは粗のある批評だと思う。だがかねがね渡邉の言っていることは正しい。むしろ私がゲヲログで書いていた記事よりも前にニュアンスが同じそれを執筆していて先見性があるとすら思う。コアゲーマーとして「Hades」というゲームシリーズが抱えている問題点をよくわかっている。「Hades」はゲームの根幹の部分に存置しているこの点でガチのクソゲーなのである。
メタスコアの動向も気になる点だ。「Hades Ⅱ」のメタスコアはまだ出てないものの「Hades」のメタスコアは93をマークしている。はっきり言っておくがこれはかなりの過大評価である。私が当記事で高く評価した「Curse of the Dead Gods」が78をマークしていて「Ravenswatch」は84をマークしている。それほど差があるわけがないのだ。「Hades」のメタスコアが93ならば「Curse of the Dead Gods」が95あっていいし「Ravenswatch」だってそれは同じはずだ。要するにメタスコアはもう当てにならないのだ。トレンドに乗って評価してしまったのだろうが「Hades」は強く評価しても80ぐらいが妥当である(その場合はバランスを取って「Curse of the Dead Gods」「Ravenswatch」も80強でいいだろう)。
ただ一つ共通項としてこのゲーム類を評価できるとしたらグラフィックス部分だろうか。「Hades」は神話の世界に彩られていて独特な世界観を持つのにグラフィカルな基本的訴求力は強い。「Hades Ⅱ」はそれがさらに強化されている。エフェクトも間違いなく一流である。やっていて爽快感がある。その点は認めるが「Hades」シリーズがそうであるならば「Curse of the Dead Gods」「Ravenswatch」だって独特なダークな世界観の下でよく練り込まれているビジュアルスタイルを持っている。やはりここはバランスよく取って「どのゲームも素晴らしいグラフィックスのデザインセンスを持っている点」を高く評価するべきだろう。エクセラントな出来である。
繰り返すように「Hades」「Hades Ⅱ」はすごくシステムに難を抱えている。一方で「Curse of the Dead Gods」「Ravenswatch」はシステムに難を抱えていない。前段で言及したようにグラフィックス面に文句をつけるつもりはないがそのシステムの構築の部分で「Hades」はクソゲーであるといっても過言ではない。「Hades Ⅱ」に至ってシステムは進歩したと一見見えるが根本は変わっておらずこちらもクソゲーであると酷評させていただく。あくまで私見ではあるものの「Curse of the Dead Gods」「Ravenswatch」のほうが強いのである。それに対して「Hades」「Hades Ⅱ」は出来が悪くとても弱いゲームになってしまっている。長年ローグライトを見てきたSteamerならば私の意見に一定は同意できるところがあるのではないか。多くのゲーマーに各ゲームを公平に見てみてほしいと思う。