ゲームの持つ可能性に持てる力の全てを賭けるホロウサによる独創的インディーゲーム「wanderdawn」

ゲームの持つ可能性に持てる力の全てを賭けるホロウサによる独創的インディーゲーム「wanderdawn」のクラファンが始まっている。埼玉県のインディーゲーム開発筋のホロウサ本人がXで喧伝するようにクラファンサイトCAMPFIREにその情報のほぼ全てが掲載されている。ゲーム「wanderdawn」は「SFとゴシックと自然と美少女が合わさった崩壊後の世界観」(CAMPFIRE)をテーマにしたかなりエキセントリズムなゲームになる見込みらしい。私は総じてこのゲームに期待できると思う。というのもアートワークが優れていて制作者側の意識が高いことは明らかだから。

退廃的なデザインの工場・駅・図書館といったステージを舞台に作られるゲームはそれを見た人にあたかも弐瓶勉による漫画・映像作品「BLAME!」を連想させるもの。ゲームでは幽霊にされてしまったアネモネと機械にされてしまったヴァキアスという二人の姉妹による冒険譚を描くという。この姉妹は絶望に瀕しながらも自分たちの体を元に戻す術を見つけようと旅を歩み始める。物語を始めて進めていくに従いアネモネとヴァキアス姉妹はとある教団のとある教祖の力を障がいとして感じるようになるという。大体のゲームプレイ総時間は20時間程度とミドルレンジのゲームを目指しているようだ。

ゲーム自体が退廃的なステージデザインを基盤としているため選択するルート取りによってその構成がランダムに変化変幻するのがゲームの持つ特徴のうちの一つだということが明かされている。その中で武装と装具を手に入れる喜びに注念していることもまたCAMPFIREのクラファンサイトから明らかになっている。当のクラファンのウェブサイトによればホロウサ本人がなぜこのゲームを開発するに至ったか?という動機付けにもしっかりとその筆致が及んでいる。開発期間は既になんと5年間(!)に及ぶというのだ。

それによるとホロウサははじめイラストレーターのような形で社会と関わっておりいつしかそれを「自分のゲーム内で動かしてみたい」と思うに至ったそう。理想のゲームを目指しながら別枠のスマホゲー制作やチャットアバター制作などを通じながら旺盛に活動してきたもののその活動過程の中でこのゲームの制作・つまり”本業”に徹すことができない自分を発見したらしい。PCが壊れたことが直接のきっかけでクラファンに本格参入したということがそのウェブサイトで明かされている。

ゲームは2025年2月15日に開催される「東京ゲームダンジョン7」に出展予定でかつ2025年3月8日からの「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」にも出展する予定だという。詳しくは上述のクラファンサイトを参照してほしいが豊富なイラストレーションに彩られた構想力溢れるゲーム制作の哲学はひしひしと伝わる。集めた資金はPCの新調にまず使われる見込みとのこと。βテストの権利・クレジット表記・スキンなどがリワードとして設定されている。クラファン進行の行方次第ではCV実装・世界観や物語の増設など拡張コンテンツのごとくゲームの枠が広がっていくこともアピールされている。ここからはあくまで個人的な意見だが…

現時点で既にファンディング100万円の目標には成功しているプロジェクトではあるものの若干クラファンの集合人数自体が少なめでクラファン応募プランの価格設定も高めになっているのは気になった(ただしゲーム本編をメインとした基本価格は数千円に収まっているのも事実)。コンセプト頼みのゲームになってしまう感じは忌避したいという意欲はビリビリと私自身感じるところだが実際のゲームにするにあたりそこらが逆に障壁とならないかは勝手に心配するところ(勝手に連想しているが弐瓶勉による漫画「BLAME!」も映像化は不可能と長年言われていた)。他方ファンディングはAll-In方式で行われゲーム制作の路線は規定・必ずモノにする!という制作者としての責任意識は強く持っていることも伺える。有言実行をしてくれると思い応援したい次第。

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